カルト宗教の勧誘に注意―大学で本当にあった3つの話とその検証

以前、箱根駅伝について筆を走らせているうちに、キャンパスライフといえばこのことは絶対書くべきだという思いが湧いてきました。このこととは、カルト宗教。80~90年代にオウム真理教が未来あった学生を教団に引きずり込んだのはよく知られていますが、それは氷山の一角にすぎません。過去の話でもありません。カルト宗教の大学新入生をねらう勧誘手法は、「古典かつ王道」としていまも続いています。

晴れてこれから大学生となるみなさんへ。また、事故、災害、犯罪被害、子ども時代の被虐待体験、不健全な親子関係、重大な病気の告知など、ショックや苦しみをかかえた方が見知らぬ団体にすり寄られたときのために。私自身が大学で見聞き・体験した3つの実話とその検証は、必ず役に立つと思います。ぜひあらかじめ読んでおき、晴れやかなキャンパスライフを、そして人生を送ってください。

実話その1:私が新入生のころ、本当にあった話

カルト宗教については、みなさん何かしら耳にしたことがあると思います。メディアを通してマインドコントロールやオウム真理教の地下鉄サリン事件など、恐ろしい話に触れる機会があるからです。とは言っても、多くの人にはあまり現実味がないのではないでしょうか。

そこで今回はまず最初に、私の体験談をお話しします。実際に学生だった私の実話なら、ぐっと現実的に感じられるはずです。

うららかな春の日、大学内の庭園で

あれは私が大学へ入学した4月の後半、よく晴れた気持ちのいい午後のことでした。

授業の合間、私は学食に隣接した校内の庭園で芝生に腰を下ろしていました。周りでは、たくさんの学生が遅めの昼食をほおばったり、友達と語らったり。私は真新しい英語のテキストをひざの上に広げ、拾い読みをしていました。

すると誰かの影が近づいてきて、声をかけられました。目を上げると、立っていたのは女子学生の二人組。片方は小柄で丸顔、めがねをかけていました。もう片方はやや細身。二人ともどこにでもいるような学生で、どちらかといえばおとなしそうな印象でした。手にはビラの束。説明されるまでもなく、新歓真っ最中のサークルだとわかりました。春はキャンパス中どこでも新歓のブースに看板にビラ配りなので、なにも驚くようなことではありません。人ごみの中から自分だけに、ということはあまり多くないとしても、声をかけられること自体には慣れていました。

私は二人と「出身は?」「学部どこ?」など新入生お決まりの話題をはずませました。ビラには茶話会とコーラスをやっているサークルだとあり、二人の口からも同様の説明がありました。(団体名には触れないでおきますが、サークル名が大学名を冠していたことは明記しておきます。)

この時、私は自分からもいくつか質問してみました。少し興味がわいたからです。せっかく晴れて大学に入ったんだから、何か新しいものを求めるのは自然じゃないですか。それに私はもともと音楽好きで、当時は漠然と楽器でも始めたいなという気持ちがありました。歌なら嫌いじゃないし、そのサークルが負担にならないようなら友達ができそうでいいなと思ったのです。活動はまったり系、カフェでお茶をしているのがメインなので飲み会がきついなんていうこともない、ということでした。

二人は「新歓、ぜひ来てね」と言い残して普通に去っていきました。新歓の日時と場所はチラシに書いてありました。

その晩、裏をとってみると……

その晩、私は持ち帰ったチラシを机に広げ、インターネットブラウザを立ち上げました。

私の気持ちは、そのサークルに問題がなければ新歓に顔を出してみよう、という方向に傾いていました。そう、問題がなければ、です。

入学式の当日から、「サークルの新歓にまぎれてカルト宗教が勧誘を行っている」という注意喚起は盛んに行われていました。学校側は入学書類や壇上で警告を発していたし、学生有志も注意を呼びかけていたので、それを耳にしない新入生はまずいません。私の大学ではある雑誌サークルが「サークル情報誌」というのを発行していて、私も一部買ったのですが、そこにも「カルト宗教の勧誘に気をつけて」「この雑誌に掲載されている団体との関係はすべて自己責任で」とありました。

私は「カルト宗教が学生を狙う」という予備知識なら以前から持っていたのですが、あらためて襟を正しました。入学式では「大学でやるのは学問だ」という話が何度もありました。そう、ここからは、大人として扱われるのです。大学は、先生から保護されている中学高校までとは根本的に性質が違うんですよね。私はそんな大学生になった自分に誇りを抱いたし、だからこそ責任感を持たなければと思えました。

私は情報の裏をとることにしました。二人ともやさしそうな人たちでしたが、若干疑問がありました。新歓と活動の場所については私が尋ねても「ビラに地図が載ってるから」との返事だけで、詳しくは答えてくれなかったこと。そしてその地図はいたって簡略的で、新歓の場所がキャンパス内なのか、隣接したカフェなのか、はっきりしないこと。よく聞く「注意ポイント」と少し重なるような……。私はまず、書いてあった住所をGoogleマップの検索窓に打ち込みました。すると出てきたのは……

ビル名に「教会」ってついてるじゃありませんか! サークルじゃない、カルト宗教だ、はいっ、永遠にさよなら!

私の結論は決まりましたが、さらに調べてみると、隠されていた事実が次々と明らかになっていきました。学生二人組は私に、主な活動は「コーラス」だと説明しました。けれど私がサークル名などを次々検索にかけたところ(同団体に公式サイトはなかったが、情報の断片なら多数見つかった)、活動内容は「ゴスペル」だと判明。「コーラス」と「ゴスペル」では、意味合いが全然違いますよね(以下、同団体を”ゴスペル団体”と呼ぶことにします)。また、ビラにはサークル名が最初にドンと載っていたのですが、表記にぶれがあっていまいちはっきりしないのは少々気になっていました。いろいろ検索していると、最もよく使われている団体名には「バイブル」という文言が。もう誰の目にも明らかですよね。

学生二人組は、宗教にはまったく触れませんでした。ただの一言も、です。宗教と縁もゆかりもない普通のサークルをよそおって、新入生を誘いこむ意図だったのです。

その団体は、どんな学生でもターゲットにしていた

裏をとるのに見事成功。私は事なきを得てほっとしましたが、同時にうなだれました。カルト宗教の勧誘員は、あれほど学生だらけだった庭園を見渡して、私に「見込みあり」と白羽の矢を立てたのか。晴れて大学に入ったとはいえ、実は当時、私は精神に重大な問題を抱えていました。「プロのおメガネでそれを見抜かれたなら、今後に不安が残る」と思ったのです。

しかし、そちらはまったくの杞憂でした。語学のクラスに行くと、なんと、ほとんどの学生が同じカルト宗教の勧誘を受けていたと判明したからです。「コーラス」「ゴスペル」「国際交流、文化交流」「留学生との交流」「留学生へのボランティア」「友達作り」などうたい文句は勧誘員によってばらついていましたが、情報をより合わせれば同一の団体だということはいとも簡単にあぶりだされました。なーんだ、手当たり次第に声をかけてんのか。私個人に着目した勧誘ではなかったとわかり、私は胸をなでおろしました。

クラスで話を聞いてみれば、私など、まだ十分安全なうちに引き返したほうでした。個人情報を教えてしまった学生が何人もいたのです。とりわけメールアドレスを交換してしまったという学生は、「どうしよう……」と顔に不安とおびえをにじませていました。しかし、のちに連絡があった、しつこい勧誘が来たのかといえばそんなことはなく、それきりだったそうです。

体験をふり返って

私は何事もなく通り過ぎましたが、それでも直接しゃべった相手がカルト宗教だったと分かれば怖いもの。うららかな庭園での光景は、実社会の危ない人に遭遇した経験として私の記憶に残っています。

しかし、これは決して私だけの特殊な経験ではありません。くり返しますが、例の”ゴスペル団体”は語学のクラスのほとんどを勧誘していました。なので、これから晴れて大学生になるみなさんには、「入学したら誰もが一度はカルト宗教の勧誘に遭うのだ」と想定しておくことを勧めます。

私の場合、結果からみれば、ただビラを渡されただけでした。サークルのビラだったら、バスケ、チアダンス、ジャズダンス、民法、刑法、マンドリン、演劇、よさこい、ジョギング、美術鑑賞、マンガ、ボードゲーム、山登りなど、誰しも束になってもらいます。カルト宗教のビラとて束の中の一枚にすぎないし、いつのまにかゴミ箱行きになったらそれで終わり。しかし、あの時もしも新歓に出向いていたら危なかったと思います。新歓が行われるビルに入ってはじめて宗教団体だと気付いたなら、手遅れだったでしょう。最低に見積もっても、団体から逃げるまでに何らか怖い思いをしていたと思います。

では、正体に気付くことができず頻繁に出入りするようになったら? こうなると事は深刻なので、じっくり後述します。

裏をとって本当によかった。語学のクラスで情報共有できたのもよかった。ふり返れば、私の体験にはカルト対策のポイントがそろっていました。

知ることが最大の対策―よくある勧誘方法リスト

以上、「本当にあった話」はいかがだったでしょうか。私自身がキャンパスで実際経験したことなので、臨場感があったと思います。

カルトは人生を破壊します。

大学生の角帽が罠にかけられている

そんな団体が自分に声をかけてくるとなれば、当然対策をしたくなりますよね。

そこで以下では、よくある勧誘の手法をリストします。何よりのカルト対策とは、それについて知っておくことだからです。

信頼置ける場所と雰囲気

カルト宗教の勧誘はたいてい、キャンパス内や学食、あるいは近隣の飲食店で行われます。「同じ大学の先輩だ」というのが安心のトレードマークになるからです。いきなり脅迫、暴力をもって雑居ビルやマンションの一室に閉じ込められ、「終わった……」となるわけではありません。

彼らはサークルをよそおいますが、その実態は新入生が思い浮かべるサークル(=部活)とはかけ離れています。学校とは一切関係のない、外部の団体かもしれません。あるいは勧誘員が学生や卒業生であるのは本当だとしても、外部団体を生活の中心としているのが彼らの真の姿です。

こういう団体の多くは、キャンパスに隣接した建物を所有しています。これもまた、大学の一部のように見せかけて信頼を得ようとする偽装工作です。

学内に部室があるサークル、あるいは部室はなくても学校公認のサークルなら、ひとまず安心できるでしょう(絶対ではありません。また、それが楽しいサークルか、人間関係が健全かは別の話です)。

なら非公認サークルはどうなのかというと、大学では決して「非公認=危険」ではありません。活動が学問研究であれポップカルチャーであれ、学生が自主的にグループをつくれるのは学問の、そして社会の原動力です。学生たるもの、判断を大学というビッグネームだけに依存すべきではないのです。非公認のサークルの場合、私がしたように活動場所の住所を調べるのは――たとえキャンパス内の建物のように見えても――有効です。キャンパス近くのカフェに学生が集まるのは不自然でもなんでもありません。しかし、外部団体の所有する建物に集まるなら、それはサークルの運営母体がその外部団体だということを意味しています。

実話その2:物好き学生の無謀な挑戦

勧誘シーンのイメージをつかむだけなら役に立つと思うので一応記しておきますが、私は大学のころ、「物好きな学生が宗教勧誘にわざとついて行った」という逸話を耳にしました。私は表現に関わる作家の立場上団体名は伏せますが、その団体は学生有志も注意を呼びかけている、最も有名なカルト教団の一つです。

物好きな彼は勧誘員の話に乗ると、キャンパス出入口のすぐ横、学生御用達のそば屋の2階席へ連れて行かれ、温そばを一杯おごられ(ターゲットを立ち去りにくくさせる作戦!)、教義を切々と語られたそうです。彼にはもちろん、入会するつもりはありません。やる気なげに聞き流していたら、勧誘員から「心が強いね」とほめられたとか。彼はその後、無事生還したらしいです。

このエピソードは根も葉もないうわさなので、私にも確信はありません。ただ真偽がどうあれ、読者のみなさんは絶対にまねしないでください。カルト宗教は、後述する「マインドコントロール」のプロ集団です。物好き学生は心が強いのではなく、無謀なだけです。どうでもいい好奇心に基づく軽率な行動によって、人生を破滅のリスクにさらすべきではありません。

宗教であることを隠して近づく

”ゴスペル団体”と同じように、カルトはたいてい宗教団体であることを隠して近づくそうです。学問研究の対象として宗教を扱っているサークル、あるいは宗教団体立の大学の公認宗教サークルがそのような勧誘をすることはありません。

最初は楽しそうな普通のサークルで先輩が優しかったとしても、どこかの時点で宗教めいた話が始まったり、あるいは何らかのビデオを見せられたら、即刻縁を切ること。まちがいなくカルト宗教です。

きっぱりノーを突き付けるのは気が引ける……などとあいまいな態度をとっていると、教団からは「入会した人」だと認識されてしまいます。そんな無駄な優しさで人生を棒に振りかねません。オレオレ詐欺の電話に対して「相手が傷ついたらどうしよう」なんて考えませんよね。なんだ詐欺か、と苦笑を吹きかけブツッと切るのみ。それと同じです。

あやしいかもと思ったら、心を強く持ち、毅然とした態度で臨むことが大事です。

ビデオを持ち出してきたら確実にカルト

そして今しがた出てきたポイントは、「ビデオ」です。カルト宗教は勧誘にビデオ、正確には世に言う「洗脳ビデオ」をよく使用します。「なんだそれは」と青くなった人、あるいは「なんじゃそりゃ」と吹き出した人もいるかもしれませんが、洗脳ビデオはスピリチュアルでも都市伝説でもありません。生物学です。

私が聞いた例では、勧誘員は「ちょっと待ってて」などと言ってビデオをかけ、学生を部屋で一人きりにするそうです。ビデオは人気映画だったりするのですが、あるところでブツッと途切れます。それで学生が「おかしいな、故障かな」などと思っていると、いきなり画面に死神や天使が現れ、「お前は死んだ。そして生まれ変わったのだ」などと語りかけてくるとか。……荒唐無稽に聞こえますよね。しかし、生物学的に若い人の場合、そんな突拍子のないことであれ、脳に刷り込まれてしまうことがあるのです。カルト宗教にとって、新入会員獲得には団体の生命がかかっています。馬鹿げたビデオを制作しているひまなどありません。洗脳ビデオは、本気かつ科学的な勧誘機材です。

バスケだろうが民法だろうが、普通のサークルはビデオなんか使いません。新歓にビデオが出てきた時点でおかしいのです。

そういうものがあるのだ、と予備知識をつけておけば、危険から自分自身をだいぶ遠ざけることができます。洗脳ビデオには学生有志なども注意を喚起しているので、情報を見つけたら頭にインプットするといいと思います。

一般社会から隔離する

カルト宗教の大きな特徴として、構成員を一般社会からの隔離するというのが挙げられます。

具体的には、新人を団体の寮に入るようすすめるのが古典かつ王道です。大学の新入生、特に下宿している学生には、先輩たちが暮らす寮(もしかしたら無料!)は魅力的な申し出かもしれません。しかし、それこそが計算された巧妙な罠。寮に誘われた時点で間違いなくカルトなので、即刻逃げることです。

そしてマインドコントロールへ

教団の閉ざされた寮内では、すべての情報が教団のコントロール下に置かれています。外部の情報は、教団の上位者によって選別されます。信者のもとには一般のニュースや新聞等のメディア、また外部者との通信は届きません。こうして隔離された信者はものの考え方を歪められ、自分本来の価値観や思考回路、善悪の判断基準は教団のそれに置き換えられてゆき、「教団だけが正しく外部は悪である」という思考に追い込まれていきます。

教団は信者に、家族や友人など大切な人との関係を断たせます。その時には「彼らは時代遅れな人たちだ」「たとえ理解されなくても、正しい人々の中で生きたほうがいい」「将来地獄行きになる人々を捨て置く勇気を出せ」「世俗を捨てて宗教生活に入り、本当の人生を始めろ」など、さまざまな理由をつけるようです。

やがて信者は、人生の決定はもちろん、日々の生活の細かなことまで逐一教団の指示を仰がなければ何もできない心理に陥ります。自分の頭では一切考えられず、判断できず、行動できない。これがマインドコントロール状態です。

カルト宗教は、全体主義で成り立ちます。全体主義がカルトをカルトたらしめます。

教祖や指導者、幹部や上位者は、すべての真実を知り常に正しいかのように振る舞い、実際以上の人物としてあがめられ、特別な待遇を受け、構成員をコントロールする絶対的な権力を持ちます。

一方、信者の人権は、教祖や上位者に従属させられます。教団に従順ならほめたたえられますが、反すれば(または、ある言動が教義に反すると烙印を押された場合には)、皆からの侮蔑、無視、暴力など残酷な方法で罰せられます。教団や教義に対して疑問を口にすることは許されません。ましてや異議を唱えるなど論外です。教団は常に絶対正しく、他はすべて悪だからです。カルト宗教は、神や救済などの名のもとで人権侵害行為がはびこる、破壊的な団体です。

危ないと思ったら一人で抱え込まずに相談を

さて、”ゴスペル団体”にメールアドレスを教えてしまった私のクラスメートは事なきを得ました。ただ、しつこく連絡がきたらどうでしょう。あるいは勧誘員が下宿に押しかけてきたら? もしもの場合の対処法もシミュレーションしておきましょう。

大学は、カルト宗教に限らず、悪質商法等がサークル勧誘に紛れて新入生を狙うことを知っています。春になるたびそういうトラブルが起こるからです。学生部の教職員や保健センターは、相談窓口を設けています。困ったらすぐに相談してください。

「出入りしているサークルが何か変かもしれない……」と思ったら、家族や友人と話してみるのがとても有効です(だから教団側は学生を隔離しようとする)。あとは、団体の実態を独自に調べること。

先に述べた通り、大学は学問の場です。中学高校までのような、保護者や先生からの守りはもうありません。しかしこのことは、決して、高校を出たら孤独なサバイバルに突入するということを意味しているのではありません。助けてくれる人は必ずいます。実社会に存在する危険な人や団体に遭遇してしまったら、一人で抱え込まずに相談することが、健やかな人生につながります。

新しいタイプのカルト

以上、ここまでは伝統的なカルト宗教を前提に解説してきました。その勧誘は、キラキラしたサークルをよそおって大学の新入生に近づいたり、心が弱っている人に救済名目ですり寄ったりして、組織的に行われます。なので、人生で困難や転換点に出くわした時は、目の前に現れた相手があやしくないかを判断するため、上記をぜひ参考にしてみてください。

ところが最近、こうした組織的勧誘を行わない、いわば新タイプのカルトが問題になってきています。集団の性質としてあまりそうは呼ばれていないのですが、内部の言動や人間関係を見ればカルトそのものなのです。

こうした新タイプの場合、危険な集団への入口は、大学のキャンパスや病院の前などとは限りません。あらゆる人の日常に点在しています。現代社会を健やかに生きるためには、新タイプについても知識をつけて、警戒対象にしておくといいでしょう。

“一人カルト”や中小のグループ

新タイプとして、まず大規模な組織がないものが挙げられます。教祖と信者が一対一の二人だけだったり、あるいは一家族や、多くても20~30人程度だったりと、集団が小規模なのです。

例としては、元お笑いコンビ「オセロ」の中島知子が分かりやすいと思います。中島はお笑い芸人としてトップクラスともいわれる売れっ子ぶりだったのですが、2011年ごろ、女性占い師に「洗脳」されているというニュースが世を騒がせます。その占い師は相談相手で、中島の自宅に同居していました。中島は相談を続けるうちに精神的に依存し、何でも言うことを聞いてしまう状態に――マインドコントロール状態に――陥ってしまったようです。

このように、近年では、占い師や霊能者、気功師等と称する者、あるいは仕事上の関係者などが、二人の間の関係や小規模なグループをカルトに陥らせるケースが目立ってきていますオウム真理教のような従来型から取って代わっているともいわれています。

”一人カルト”を避けるポイント

伝統的な勧誘員と同じく、不健全な占い師や霊能者等は、仮面をかぶり、普通の同業者にまぎれて活動しています。

なので、なにも占いやスピリチュアル関係、整体やマッサージなどの分野全体を避ける必要まではありません。

カルト的な危険人物を見分けるポイントは、依存させるような言動をとってくるかどうかです。その相手は、スピリチュアルグッズや健康器具を買わなかったり、アドバイス通りに行動しないと悪いことが起こると言って不安をあおってきてはいませんか? なかには占い師が直接「最近困っていることはありませんか?」などと電話をかけてきて、何度も会うよう仕向けてくるケースもあるといいます。

どんな職業、どんな個性の人であれ、健全な人は、他人を自分に依存させたり、考え方を誘導しようとはしません。もし占い師等があなたにからみついてくるようなら、毅然として関係を断ち切りましょう。

ネット・SNS上の陰謀論や過激な思想

以上は、カルトが小規模化の傾向にある、という話でした。

しかしこれとは別に、最近では、そもそも固定した集団を持たないタイプが社会で目立つようになってきています。インターネット環境を背景とした陰謀論や過激思想、特にヘイトスピーチです。

この新型は、ネット上ゆえ、メンバーがあまり固定されていません。内と外の境界線もあいまいで、従来型のように教祖や指導者が絶対的権力で信者を引っ張るという風でもありません。しかしながらその害悪は甚だしく、のめり込んだ人は家族や財産、仕事を失ったり、時には社会を攻撃するので、いま世界中で社会問題になっています。

教団組織どころか一対一の人間関係すらないのだから、危険かもしれないけどカルトではないのでは? ……と思われたかもしれません。しかし、ネット上の陰謀論や過激思想にのめり込んだ人の言動パターンを洗い出していけば、それはカルト宗教の信者そのものだということが見えてくるはずです。

Qアノン陰謀論にみられる強いカルト性

ネット上の陰謀論で深刻な事例といえば、何といってもQアノンでしょう。

Qアノンとは、基本的に「米トランプ(元)大統領は、政財界やメディアにエリートとして巣くう悪魔崇拝の小児性愛者らと秘密の戦争をくり広げている救世主だ」という根拠のない陰謀論のことをいいます。……聞くからに非現実的ですよね。その諸説は荒唐無稽なのですが、2021年1月には「信者」らがバイデン新大統領就任を前に過激化し、議事堂を襲撃したことで世界を震撼させました。詳細は別途詳しく解説したので、以下リンクをご覧ください。

参考リンク:『Qアノンの正体』徹底解説(ネタバレ有)~混乱はどこから生まれ、どう展開したのか

Qアノンはネット上のうわさのようなものであって、教団組織はありません。しかしその心理や行動に目を向ければ、これはカルトだなと分かると思います。

第一に、「信者」となった人は、物事をQアノンの枠組みでしか見られなくなっています。たとえば「ピザ屋の壁に貼ってあったポスターに子どもが写っていたから、このピザ屋では小児性愛者が子どもを虐待している」「トランプ大統領の集合写真でみなの親指を線で結ぶとQの字になるから、Qは彼の側近なんだ」――こんなふうに、この世の何もかもを「だからやっぱりQアノンは正しいんだ!」という結論に結びつけてしまうのです。思考方法がマインドコントロール状態なのです。

宗教でよくある「世俗を捨てて信仰生活に入る」ばりに、家族や友人、一般社会と切り離されていく点も共通です。

「信仰」のためなら社会のルールを破ることも……。

「信者」がそれなら、「教祖」もそうです。一連の陰謀論ムーブメントを展開した中心人物とみられる掲示板サイト運営者、ロン・ワトキンスは、Twitterで58万人以上のフォロワーがいるなど、信奉者の間ではカリスマ的存在でした。が、その言動をよく見れば一貫性はなく、根本的には不安定な人格が見え隠れします。外部からインタビューされると例えや引用をしばしば持ち出し、はぐらかそうとする態度は、オウム真理教の教祖・麻原彰晃とよく似ています。

実話:ネットでヘイトにはまった私の元友人

私が大学のキャンパスで”ゴスペル団体”に声をかけられたのはすでにお話しした通りなのですが、実は私には、ネット上のヘイトスピーチに関してもごく身近なところで実体験があります。こちらは高校生の時のこと。クラスで一番親しかった友人(仮名・民子さん)が、掲示板サイトから民族主義にのめり込んでしまったのです。

彼女はマンガが好きなごく普通の高校生だったのですが、ある時からおかしなことを口にするようになります。その数か月後には教室の後ろの黒板に民族主義関係のプリントを貼るなど、ヘイト集団にどんどん引き込まれていきました。

近年、SNSからヘイトにはまった人の家族はよく「突然の悪夢」だと嘆いていますが、私の体験もまさにそんな感じでした。

民子さんは何不自由ない生徒だったので、不安や不満のはけ口としてヘイトスピーチにはまったケースには当たりません。ただ、彼女は「個性的だと思われたい」「他の子より進んだ自分でありたい」という願望のある子でした。そこをいくと、ネット上のヘイトスピーチには、他にはないアングラな雰囲気や、史料やニュースなどを持ち出すゆえ表面的に知的に見えるところがあります(実際には思考停止状態であって、少しも知的ではないのですが)。民子さんがネットのヘイトにのめり込んだのは、そういう雰囲気に心をつかまれたのが主な原因ではないかと私は見ています。

私は、何度か遠回しに「そういうのってどうかと思うよ」と彼女に問いかけました。けれど、民子さんに戻ってくる様子はなし。結局、私は彼女との友達関係を断ち切る決断を下しました。なので彼女がその後どうなったのかは知りません。

詳細:実話:ヘイトスピーチ集団に入った友達を見限った私の思い出話(「オウム真理教元幹部・死刑囚の言葉から得られる教訓」)

ネット上の危険集団対策には、特有のコツがある

インターネット上の危険な集団から自分の身を守るには、ネット特有のコツがいくつかあります。

まず、YouTubeで動画を見る際には、自動再生をオフにすることをおすすめします。プログラム(AI)がはじき出す似たような動画ばかりを立て続けに視聴することが、つい1か月前までごく普通だった人が豹変してしまう悲劇の原因になっているからです。

YouTubeの自動再生オフ
動画プレーヤー上にある自動再生スイッチをオフ。これでYouTubeがはじき出したおすすめ動画が次に始まることはない。

YouTubeだけでなく、Facebook、TwitterなどSNSには「おすすめのツイート」「関連するトピック」など、類似した投稿を自動で表示する機能が付いています。アカウント設定で関連性の高いコンテンツ表示をオフにするか、目をそらす、見ても参考にしないなど、自分で工夫して対策するとよいでしょう。

さらに、ネット検索はあてにしすぎないこと。なぜなら検索というものの性質上、検索結果には陰謀論なら陰謀論、ヘイトならヘイトばかりが出てきて、違う意見に触れる機会を逃してしまうからです。

時には、しばらくネットを完全に断つ「デジタルデトックス」をしてみるのもいいでしょう。デジタルデトックスには本来の自分のアタマに戻る効果が期待できます。

もっと根本的なところでは、「インターネットは感情が高まりやすいメディアである」という予備知識は必ず役に立つでしょう。たとえネットで見つけた新情報(実際には危険な人々が発信した陰謀論やヘイト)に「うわぁ、そうだったんだ!」などと燃え上がったとしても、「もしかしたら今自分は感情が高ぶっているだけかも……」と立ち止まり、頭を冷やすチャンスができるからです。

ネット上の陰謀論やヘイトスピーチは人類社会の危険な集団としては新参者ですが、カルトである以上、知っておくことが最大の対策になるのは同じです。

家族や友人がカルト宗教に足を突っ込んだときの2つの鉄則

この記事にたどり着いた読者の中には、家族や友人がカルト宗教に足を突っ込んでいるので気が気でないという人がいるかもしれません。私自身は心理専門家ではないのですが、持ち合わせている一般的な知識はここに記載しておこうと思います。

教団を否定するのはかえって危険!

一つ目の鉄則は、どんなにあわてていても教団を頭ごなしに批判しないこと。出入りを始めて1、2か月程度の初期段階なら、団体の悪評を伝えることで本人が目を覚ましたケースが報告されています。が、その段階を越えている場合、教団を否定する言葉や態度には、かえって熱意や忠誠心を燃え上がらせてしまう危険性があるのです。

なぜなら、カルト宗教はたびたび信者や信者候補に「家族や友人から入信を止められたときの練習」をさせているからです。教祖や指導者、幹部や上位者が「我々の教団に入りたいと打ち明けたら、あなたの家族や友人はおそらく反対してこう言うだろう」と「予言」し、対応をロールプレイするというのです。この訓練を受けた人に向かって教団への批判をぶつけると、その人は「(教団上位者)に教えられたことが現実になった。やっぱり教団は正しいんだ!」と、よけいにのめりこんでいってしまうのです。

ここでのポイントは、冷静に、ひたすら話を聞くことだといいます。

少し意外ですが、たいていの信者には、初期段階で教団や教義に疑問を感じた経験があるそうです。会話のキャッチボールをすれば、本人は教団を自然と客観化し、自分の頭で考えることになります。それが、本人が自ら教団のおかしさに気付くチャンスとなるのです。

専門家との協力は絶対条件

そしてもう一つの絶対条件は、自分一人で救出しようとせず、専門家と協力すること。上記のじっくり話を聞く時点ではすでに、専門家のバックアップを取り付けていることが肝心です。

実話その3:ミイラ取りがミイラになった実話を現場から

専門家の協力が絶対必要な理由は、カルトの心理が特殊すぎて対応が難しいから、ばかりではありません。まるでうそのような話ですが、「ミイラ取りがミイラになる」危険性があるのです。まさか自分に限って……と思った方こそ、この話を聞いて行ってください。

オウム真理教の端本悟元死刑囚は、早稲田大学法学部の学生でした。私と同学同学部なのです。私が授業の端っこで耳にはさんだ現場の生証言は、カルト宗教の力と怖さを物語っていました。

在学中の彼は、司法試験を目指して勉学に励み、空手部の活動にも精を出す学生だったといいます。そんな彼は、高校の友人と偶然再会。その友人がオウム真理教へ入信していたので必死で救出を試みているうちに、自らが引きずり込まれてしまったらしい。私は現場でそう聞きました。彼と退学前に面談したある教員は、「あの時自分に何ができたのか。止められていたら」と悲痛な後悔を語っておられます。

文武に励んでいたかつての学生は、のちに坂本弁護士一家殺害事件を実行、松本サリン事件の警備役を務めるに至りました。

分別あり健全だった人を、凶悪犯罪に駆り立ててしまう。カルト宗教は、それくらい恐ろしい相手なのです。

ごく普通の人がオウム真理教にはまった心理を検証するのは対策として最高なのですが、どういうわけかあまりなされていません。これについてはまた別の機会に扱いますが、彼らの後悔の言葉はこの上なく参考になるので、アンテナを立てておくことを勧めます。

以上のように、カルトはマインドコントロールのプロです。ミイラ取りがミイラになった先例から学び、団体に片足突っこんでいる家族や友人を自分だけで助け出そうとはせず、必ず専門家に相談してください。

おわりに―実社会をたくましく、はつらつと生きるために

古今東西、人間社会にはいつだって、あやしい人、うさんくさい人がいるものです。ただその中で、カルト宗教はひとくせある団体です。

憲法により、私たちはみな信教の自由、思想・良心の自由、結社の自由を保障されています。これにより私たちは、仏教、キリスト教、イスラム教など代表的な宗教を信じるのはもちろん、ほとんどの人が理解しない独特な世界観を持っていても、そのために捕まったりしないですむのです。そして、そのユニークな世界観を信奉する人がカフェで集まって語らったり、グループを結成したりしても、やはり捕まることはありません。何を隠そう、すべてのサークル活動を可能にしているのは、この結社の自由です。私がこうして自由に作家活動をできるのも、思想・良心の自由が保障されているおかげです。

そう、カルトは、犯罪グループの系統とはカラーが異なるのです。教団内外の人へ暴行や脅迫などを行えばもちろん違法ですが、それはまた別の話。詐欺グループだったら電話のダイヤルをするなど詐欺を開始した時点で行為が違法となりますが、宗教を信じることはいつでも正当な行為です。言い換えると、内部の人間関係は極めて不健全かもしれませんが、団体それ自体に犯罪性はないのです。

このことは、教団が信者から寄付・献金を巻き上げる場面で強く表れます。もし悪質な業者から高額な英会話教材を売りつけられたなら、クーリングオフできるでしょう。詐欺による売買契約は取り消せます。他方、宗教団体への寄付・献金は、信者が自分の意思で、好き好んでしたのだという扱いです。カルト宗教に熱を上げた人は全財産をなげうったりしがちですが、やがて気持ちが冷め、脱会に至ったとしても、すでに寄付した銀行預金や家屋を取り戻すことはできません。

長い目で見れば、多くの信者は教団から脱会しています。入るばかりで出てこないなら教団は規模拡大の一途をたどるはずですが、現実はそうではありませんよね。それが証拠です。カルト脱会者はよく、がんじがらめだった精神が解放されたことで本当の幸せを感じた、と語ります。脱会者の”社会復帰”を支援している団体もあります。

しかしなお、失った学業、仕事、財産、時間、可能性は、もう取り返しがつきません。ささいなきっかけで人生を台無しにしてしまうのは、あまりに悲惨です。

いえ、自分の人生を損なっただけならまだましですね。オウム真理教にはまった元学生のように、マインドコントロール下で人に傷を負わせ、命を奪ったのちに目が覚めたら――。

この記事は一応大学の新入生を念頭に書きましたが、カルトが好むターゲットは学生だけではありません。不幸にも犯罪に遭った人、事故や災害で日常が崩れて途方に暮れた人、子どものころ家で虐待されていた人、大事な人を亡くしたばかりの人、命にかかわる病気を告知された人……。カルト宗教は、こともあろうに、すでに大変な苦しみを抱えている人にすり寄ります。そして「救う」「支える」と称して取り入り、甘い言葉で夢中にさせ、依存させ、心を破壊し、財産も権利も可能性もすべて巻き上げる。悪辣もいいところです。ある意味では犯罪グループよりも性質悪いといえるかもしれません。……実社会にはそんな種類の人々もいるんですね。

晴れて大学生になるみなさん、すでに述べた通り、入学後には高確率で危ない団体に声をかけられると思います。注意してください。もしかしたら、入学早々トラブルにみまわれて汗だくになる人も出てくるかもしれません。でも、心配しすぎることはありません。もしものことがあっても、世の中には必ず助けてくれる人がいます。そして、私や語学のクラスメートがそうだったように、大学生になるころにはたとえ自覚がなくても、実社会の物事になんとか対処していく力はついています。

私にとって、キャンパスで”ゴスペル団体”に遭遇したことは、それはそれで私が実社会で積んだ経験の一つとして思い返されます。そこから「生き方」をずいぶん学んだと思います。実社会にはそんな種類の人や団体がいるのだということ。そういったあやしい団体を見抜く方法。多くの人と情報を交換・共有するのがいかに大切か。世の中には困ったとき相談できる人がいるのだということ。本当の有事は、自分一人では解決できないのだということ。専門家の助力が必要不可欠なこと。

仮にひやりとする出来事、または失敗があったとしても、それは「人生経験」という血肉となり、この先を力強く歩む力となるでしょう。

心をしっかり持ち、希望を掲げて進んでいってください。大学ではたくさんの貴重な出会いが待っています。人生を歩んでいけば、いくつもの出来事から「生きているとはすばらしい!」と実感することができると思います。あるいは、そうやって実社会を一歩一歩踏みしめていくことこそ、生きる喜びなのかもしれません。

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著者・日夏梢プロフィール||X(旧Twitter)MastodonYouTubeOFUSE

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(記事公開:2019年2月23日。2022年3月18日、Qアノンについて解説記事を書いたのに伴い、「新しいタイプのカルト」の項を新たに書き下ろしました。)

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