小説作品の進行状況(2018年3月)

こんにちは。桜が3月を1週残して満開になったのでとても驚いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

今日は私の作家活動の中から、小説作品の進行状況についてお知らせします。

1作目は建て増し完了

これまで、建て増し、建て増しをくり返して、大事に作り上げてきました。そして今回の増築が、いよいよ最後になると思います。

もともとフィクションを好まなかった私が小説というなじみのない世界に踏み入れた時、1作品には絶対に1つのテーマしか書けないという頭がありました。なので短めにおさまっていたのですが、慣れてくると、1作にもっともっと内容を入れられることがわかってきたんです。理論だけではなく、実際に手を動かしてみないとわからないことってあるんですよね。

それで次々と社会への分析視角を増やしていったのです。奥行と深さが、第一稿からしたら別物と思えるほど加わりました。扱う物事は、政治経済などの学問から大人気なポップカルチャーまで縦横無尽に。読者それぞれによって、いろいろな楽しみ方ができるようになったと思います。私としても、「言いたいこと」をぎゅっと詰めることができてうれしいです。

2作目はスリム化でスマートに

こちらは逆に、余分を削って、削って、スリム化してきました。ぐっとコンパクトに、スマートになっています。

等身大の高校生を主人公に歩みながら、この社会の在り方に切り込んでいくスタイルです。それができるから小説という表現方法を選んだといっても過言ではありません。

複雑で多面的な世の動きにどう取り組むかを扱った1作目と比べ、これぞという主張が強い作風です。私小説の伝統が強い日本では、めずらしいアプローチだと思います。

「付記」から始まる3作目

前にお話しした通り第2章を進めていますが、ところどころ、空欄のままになっています。詳しい取材でリアリティを出す必要が、書き始めてみると思った以上にあったからです。取材も含めて、早く書きたくて書きたくてしかたないです。

とても大事な作品なので綿密に構造を作り上げてから書き始めましたが、途中で変更が生じるのがアートという活動なんだと、つくづく思います。けれど変更点は核心部分ではありません。

私は、小説を作るのは建築に例えられると考えています。骨組みをしっかり作ったから、表面のデコレーションを変えたり遊びを入れたりが自由にできるのです。

小説の本編ではなく、完結した後の「付記」から書きました。「付記」から始まる物語といっても過言ではありません。それがどういうものか、なぜなのかは、みなさんのお目にかかる時に。

おわりに

この冬はずっと、ブログ連載に集中してきました。清浄でふところ深くも、この上なく重いテーマに取り組んできました。ご存じだったでしょうか? 世のために絶対必要だと思ったから長々書いて、出し切りましたが、実は精神力をずいぶん使いました。

3月は卒業の時。ここからは私の本領で、現代の文学や社会に対してばんばん主張していきますよ! それでは、よいお花見を。

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日夏梢プロフィール – 1988年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒。詳しくはこちら

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小説3作目進み具合(2017年11月現在) – 3・4作目の進行状況と取材の予定などについて。

原稿終了―広く、抽象的で、多面的な現実と向き合って – 1作目の内容をかいま見られるかも?

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