上野動物園のパンダまるっとガイド―名前や個性から待ち時間まで

東京・上野動物園の人気者といえば、なんといってもジャイアントパンダ。1972年に日中国交回復を記念してカンカンとランランが来園して以来、多くの人々をひきつけてきました。しばらくはパンダのいない時期が続いていたのですが、2011年に新たな2頭がやって来て以来、熱心なファンを生むなど再び盛り上がっています。

今回は私の目で見た上野動物園のパンダそれぞれの個性や魅力を、撮りおろしの写真とともにお届けします。せっかくなので抽選や待ち時間のことも書いてみたので、臨場感を楽しんだり、訪ねる時の参考になればと思います。

シャンシャン成長記

2017年6月12日、上野動物園でジャイアントパンダの赤ちゃんが生まれました。名前は一般公募からシャンシャン(香香)に決定。まずは上野が誇る大スター・シャンシャンの成長を追ってみようと思います。

抽選での一般公開開始!……そして全敗

シャンシャンの一般初公開は、2018年12月19日。誕生から約半年経ったシャンシャンの育ちは良好、母親のシンシンも健康だということで、上野動物園は時間と人数に制限をもうけた公開に踏み切りました。

観覧は電話とインターネットによる事前申込制で、人数オーバーのときには抽選という方式。対象期間は同12月と翌1月の上旬・中旬・下旬の計4ブロックで、それぞれ開園後の9時45分から12時過ぎまでの時間を30分ごとに区切ってありました。観覧希望者は4期間それぞれについて1回応募でき、第1から第3希望の日時まで書くことができました。

もちろん私もはりきって応募しました。

……4期間全部応募して、全部ハズレ。見事な全敗!

だから写真もありません。

シャンシャンの抽選には、まるで受験の合格発表のごとく「当選発表」というのがありましてね。第1期間の当選発表は何日の18時、第2期間は……というふうにスケジュールされていて、私も毎回チェックしたものです。1回目の時はまだ余裕でしたが、2回目には「えー、うそ、また?」くらい、3回目には「これってまさか……」とだんだん青くなっていき、4回目の発表ではずれと出た時には、スクリーンの前で放心しました。まさかこんなに当たらないとは……。

いくら応募者多数といっても、1か所くらいは当たるに決まっているとタカをくくり、行く気満々でカメラを用意していたのでさすがにショックでした。というわけで、私は抽選制が終わるのを悶々と待つことに。

2018年2月、整理券での観覧開始でようやく対面!

そしてついに2月1日、整理券による先着順の観覧が始まりました。公開時間も16時45分までと伸びました。(ゴールデンウィークは混雑が予想されるとのことで再び事前申込・抽選制でしたが。)

こうして2月上旬、私もとうとう対面を果たしたのでした。

パンダのシャンシャンがまるくなっているところの写真
対「面」といってもお顔は見えなかったんですけどね。ころんとしてます。かわいいじゃないですか!

木の上で寝ているパンダのシャンシャン
私の第一印象は、こう、「色違いのコアラだなぁ」みたいな感じでした。木と比べるとサイズ感がわかります。まだ大きいぬいぐるみくらいのサイズでした。

このころのシャンシャンは、まだまだ幼い雰囲気でした。よくあの二又の木に座っていましたね。ジャストフィットだったようです。

2018年3月下旬、桜の上野公園で

動物園がある上野公園は、全国屈指の桜の名所です。桜の風景に求める雰囲気は人によって多少違いますが、私的にはもしかしたらベスト・オブ・ベストかもしれません。圧倒的な本数、広々した公園、伝統ある寺院の景色。私は以前、花見客のマナーが……なんていうイメージを持っていたのですが、そんなのは何十年も昔の話だったようです。

と、余談でしたが、園内にも桜が咲いているころのシャンシャンはこちら。

昼寝しているジャイアントパンダのシャンシャン
顔が見えそうで……見えないっ。

まっすぐ横になっているパンダと木の幹
この日もシャンシャンはおねんね中でした。毛がほわほわしていてかわいいですね。

後でまたくわしく話しますけど、中国からやって来たリーリー・シンシンはとても行動的なんですよ。パンダのいっつも寝ているイメージとは全然違うんです。それと比べてシャンシャンはのんびりや。定番的なパンダという感じもしましたね。

もうすぐ1歳のベストショット日和!

初夏の強い日差しのもと、1歳の誕生日間近のシャンシャンに会いに行きました。下を歩いているのは母親のシンシンです。大人と比べたらまだまだ小さいことがわかります。

上野動物園の母パンダシンシンと子どものシャンシャン
この日は熟睡中という感じではなくゴソゴソしていたので、これはいけるかな? と思っていると――

むくっとした!

顔を上げたジャイアントパンダのシャンシャン
こっち向いた!!

正面を向いたパンダのシャンシャン
もろにカメラ目線ありがとうございます!! これが私のベストショット。頭の骨格や鼻のでっぱり具合、耳のつき方、目の周りの黒い部分と本物の目までよく見えます。

あっちも向いた。ちょっぴりとろんとしてますかね。

横を向いたパンダのシャンシャン
そしてまた、ぱたんと伏してしまいました。

伏しているジャイアントパンダのシャンシャンと笹の葉
日差しを受ける新緑とその木漏れ日が、なんだか神秘的。落ち着いた時間が流れていました……。

1歳を前にしたシャンシャンは顔立ちこそかなり大人びていましたが、しぐさにはまだあどけなさがありました。

この日は本当によく撮れました。どの写真も自慢です。まだごそごそしていたので、きっと私の後に並んでいた人たちも動いている姿を見られたことでしょう。

シャンシャンのその後

シャンシャンはその後も順調に育っていきました。SNSでの写真投稿ブームを背景に、熱心なファン層が生まれたのはシャンシャンならではの現象でした。上野の町も、グッズを売ったり横断幕を出したりと、町をあげてもりあげていました。

のびにのびた返還期限

2017年6月12日に生まれた当初より、シャンシャンには中国に返還される予定がありました。……あったんですけど、その期限は人間の都合で5回も延期になったのです。

具体的にどう変遷してきたかといいますと、まず最初の取り決めでは、月齢24か月、つまり2歳になったら返還ということになっていました。つまり、2019年6月に帰る、ということになりますね。

それがその前の月、2019年5月をいざ迎えてみると、返還期限は2020年12月31日に決定しました、と上野動物園から発表が。さらりと決定って言うけど、半年のびましたよね? 静かなツッコミが聞こえてくる気がします。

今ではみな忘れてしまったと思いますが、この時点では、2020年の夏に東京五輪があるはずでした。国内外からたくさんの旅行者が来るはずだと、誰もが信じて疑わなかった。裏でどんな交渉があったのかは知る由もありませんが、東京のスター・シャンシャンが残留することになったのはそれを見越してのことだったのは確かです。

ところが2020年1月、誰にも予測不能な事態が、パンダではなく人類を襲います。新型コロナウイルスです。上野動物園はたびたびの休園を余儀なくされ、中国も新型コロナが出た国としててんやわんや。予定だった2020年の12月を迎えてみれば、期限は2021年5月31日に再延長されました。

さらに2021年3月には、2021年12月31日への再々延長が発表されます。ほう、なるほど、これなら1年延期になった東京オリ・パラの時にはまだスター健在ということになりますね。

そんなこんなをしているうちに、2021年夏、東京五輪は閉幕します。人類の大人の事情などつゆ知らず、シャンシャンは来る日も来る日も笹を食べ、家の前に人が来ようが来まいが、のんびり元気に暮らしていました。今度こそついに帰ってしまうのか……と思われた2021年12月には、2022年6月30日まで再再々延期が発表されます。

裏でどういう交渉が行われているのかは、パンダを見る列からはどんなに望遠しても見えません。だけど私がまたシャンシャンに会えたのは、この再再々延長のおかげでした。

双子の弟・妹が生まれてお姉さんに!

度重なるコロナ休園。私はシャンシャンとは1歳をむかえたころからすっかりごぶさただったのですが、2022年、シャオシャオ&レイレイ(下記参照)初公開時にまた会えるチャンスがめぐってきました。写真はこちら!

ハンモックの前を歩いているパンダ

大きくなったけど、それでも小さめな印象でした。動きも母親のシンシンと比べたらおとなしめ。イメージ的には、最強の母ちゃんと中学生の娘、くらいでしょうか。

ありがとうシャンシャン―中国への旅立ち【更新】

5回にわたる延期を経て、2023年2月21日、シャンシャンはとうとう中国へ旅立っていきました。

この時も、最後の姿を見届けたいシャンシャンファンの心は燃え上がっていました。最後の期間は再び抽選での公開だったのですが、最終日だった19日の応募者はのべ6万人、倍率は24倍にもなったとか! 観覧の列では涙を流す人も少なくなかったといいます。

このファンたちの情熱は本当にすごいんですよ。「パンダ組」とでも言うべき人々が四方八方から集まってきて、木の前で集合したり、「今はあそこにいたよ」などと情報交換をしたり、写真を見せ合ったりしているのを見た時には驚きました。しかも、この層はほとんどの人がズシンと重い望遠レンズ付き一眼カメラを首から下げていて、リュックにはぬいぐるみ、シャツにはバッジ、みなで似たような黒っぽい服装をしていて……。私も一応写真は趣味なので、あのレンズは10万をゆうに越えると分かります。本当に、パンダをよりよく撮ることを目的に、そのための機材を買いそろえたという感じ。そのいでたちから情熱が伝わってきて、私はパンダ舎前で圧倒されてしまいました。これはSNSという社会インフラによって生まれた、新しい交友の形なのではないでしょうか。

別れを惜しむファンは、旅立ちの日も上野動物園前に陣取り、シャンシャンを乗せたトラックを見送っていました。テレビでは、中国まで会いに行くと話している人も見ました。

シャンシャンは今後、中国の保護センターで伴侶を見つける予定です。

私は”シャン友”グループの人たちと比べたら足元にもおよばない並レベルの観覧者なんですけど、私なりには時々会いに行き、ひとまわり、ふたまわりと大きくなっていく様子をずっと見守ってきました。人間が一人一人違うのと同じように、パンダにもそれぞれ世界に一頭だけの性格や個性があります。ではシャンシャンはというと、お母さんのシンシンに比べればおとなしい印象ですが、いつも元気でたくさん動き、もりもり食べるところはとてもよく似ています。私はこの子なら中国でもきっと、いや絶対元気で暮らしていけると思います。

シャンシャンが健康で幸せな姿を日本に届けてくれるといいですね!

シャオシャオ&レイレイ成長記

2021年6月23日、上野動物園に再びパンダの産声があがりました。生まれたのは、なんと双子。シャンシャンの弟と妹、名前はシャオシャオとレイレイです。

双子は順調に育ち、当初は2022年1月12日から公開開始が予定されていました。……そう、それは過去形で、煙のように立ち消えに。新型コロナで公開予定の前日、1月11日から上野動物園が臨時休園に入ってしまったのです。

手に汗にぎる抽選サイト

ことごとくコロナに振り回されるパンダファンと、人類の事情などつゆ知らず毎日のびのび育っていくシャオシャオ&レイレイ。それでも2022年3月25日には公開再開にこぎつけました。

やり方はインターネットによる抽選制の事前申し込み。9:30から30分ごとに時間がブロック分けされており、応募者は抽選サイトに会員登録の上、各日付につき1ブロックを申し込むことができます。一度に申し込めるのは応募者を含めて5名まで。申し込み完了時点の代表者は後からは変えられず、パンダ舎入口では本人確認が行われます。代表者の本人確認ができなければ入れません。パンダ人気の過熱が背景にあってか、チェック体制は厳しいです。

もちろん私もはりきって応募しました。シャンシャンの時のごとく、金曜13:00の抽選結果発表を手に汗にぎって待つことに。

結果は……かろうじて1回当選!!

なにせシャンシャンの時が全敗でしたから、今回も厳しいだろうと予想していました。実際、倍率はすごかったみたいですね。上野動物園入園の列では、超望遠レンズを首からさげて、服はパンダ柄、リュックにもパンダキーホルダーというマニアの方が、同じくマニア仲間に「当たらなかった……」と悔しそうに話しているのを耳にしました。だけど今度は1枠確保。3月末に会いに行けることになりました。

列についた瞬間から訪れるシャッターチャンス!

晴れて3月、桜満開の上野公園。

レンズをみがいてその日を待っていたものの、一体どんなふうに公開するつもりなのか、どこからどんなふうに見えるのか、それは不明だったんですよね。見られるだろうか、とか、望遠レンズでいいんだろうか、など、せっかくの貴重なチャンスを逃したくないゆえの不安がありました。

でもその時が来てみれば心配無用。列についた瞬間、周りから「かわいい~!!」と黄色い声が一斉に。

えっ、どこどこどこ!? 焦りました。あたふたしながら周りの人の視線の先を探ると……いた!!!

竹の間に見えるパンダ

かわいい~!! 西園「パンダのもり」の竹の間から、巷でうわさの小さなスターがころんとまるまっているところが見えたのでした。

「待ち時間」なしのたっぷり観覧

この後は予約と身分証明書の照合を通り抜け、シャンシャンの時と同じように一定グループごとに移動していくんですけど、何がよかったかといえばシャオシャオ・レイレイはその間ずっと見えるんですよ。「待ち時間」という感じじゃないんです。たっぷり、ゆったり、見つめっぱなしでした。

だんだん近づいていって、最前列までくると……

二頭の小さなパンダが木に登っている
西園「パンダのもり」屋外展示場

そう! この日はシャオシャオ・レイレイ二人とも木に登っていたんですよ。目立つし、しかと見つめられるし、もう最高のパンダ日和でした。まだ小さいのに、けっこう高くまで登るんですね。

周りの人たちによれば、こちらのまるくなっているほうが……

木の枝に座っている子どものジャイアントパンダ

オスのシャオシャオで、こっちの緑の葉っぱにかこまれているほうが……

木の上から下を見ているジャイアントパンダの子ども

メスのレイレイだとか。

お昼寝しているのかと思いきや、けっこうごそごそしていました。後ろ足で体をかいたり、腕や背筋をのばして姿勢を変えたり。

たっぷり、ゆったり、いっぱい満足な幸せな時間でした。

双子のシャオシャオとレイレイは、パンダマニアの方々ですらなかなか当選しないという人気ぶり。ですが今後も応募を続け、成長を見守っていきたいです。

シンシン&リーリーの強烈な個性!

以上、上野動物園が誇るスター、シャンシャン、シャオシャオ・レイレイでした。では、親たちはどんなパンダなんでしょうか?

あらためて、名前はシンシン(メス)とリーリー(オス)です。2011年に中国から来園しました。

ジャイアントパンダの実物を見たことがなければ「おとなしくてのんびり」を想像している人が大多数だと思います。巷によくあるパンダのキャラクターがだいたいそうですからね。

でも、その思い込みは違います。

今までにパンダを見たことがあるか否か。あるいは見たとしても、世界にごまんといるパンダのうちで誰を見たのか。パンダにどんなイメージを持っているかは、それによるんですよ。

私が初めてパンダを見たのは、記憶もおぼろげな幼いころの上野動物園です。名前は覚えていなかったのですが、上野動物園の歴史を調べてみたら時期的にはトントンかユウユウかリンリンだったようです。ただ、それは幼い私が興奮したとか、感動したとか、パンダ舎の前に張り付いて離れなくなったとか、そういう思い出ではありません。ぴくりとも動かず、寝っぱなし。そのうえ部屋の奥で横たわっているから、よく見えない。パンダは人気というけれど、子どもが見て喜ぶような感じはありませんでした。当時を知っている人が同じような思い出を語るのは、決してめずらしくありません。

……でも、上野動物園のシンシンとリーリーを見たら、誰もが驚くと思います。私も「今度のパンダは違う!」と仰天し、大人になってから興奮しました。

なんていっても食べる食べる! ド迫力ですよ。とりわけシンシンです。

東京上野動物園のジャイアントパンダシンシンが竹を食べている
思わず「ボス」と呼びたくなる風格……!

「きゃーかわいいっ!」なんて黄色い声がとぶ、愛くるしくてふわふわな雰囲気ではありません。

これ、決して悪い意味ではないんですよ。私は好きです。いつも元気でなによりです。たいてい、「パンダはのんびりおとなしくてふわっとしている」なんていうイメージは人間の勝手じゃないですか。シンシンという世界でたった一頭だけのパンダがここに生きているという、その実感がいいんです。人づてに流れてきた情報ではなく、実物をこの目で見られるのが動物園のよさであり、また存在意義である。つくづくそう思いますね。

シャンシャンの父親・リーリーのほうはもう少しおとなしいです。ただそれでも、パンダの平均からしたら活動的なほうではないでしょうか。

リーリーの特徴は、高いところが好きなこと。しょっちゅうのぼっていますね。

東京上野動物園のジャイアントパンダリーリーが木の上で笹を食べている
のぼって、食べています。高いところでそよ風に吹かれながらお昼寝ではなく、食べているというところでずいぶん活動的だなと思います。

このように、パンダは一頭一頭性格が違って個性があります。なんだかとても感慨深いですね。

写真を撮る時のアドバイス

パンダに会うとなったら、やはり写真は撮りたいですよね? 自分の思い出はもちろん、あとで知り人に見せびらかして自慢したい! そんなあなたは、行く前にちょっとしたコツを知っておけば、ぐっといい写真になります。

事前にすべき準備

観覧ゾーンはいくつかに分かれていて、一定人数ごとに係員が誘導します。注意事項としては、フラッシュは禁止です。パンダたちを驚かせないように、とのことです。発光禁止にするなど、カメラの設定は先にすませておきましょう。

パンダが動きまわっているときには、高速連写が役立ちます。私が撮ったカメラ目線のシャンシャンや、シンシンが口を開けた瞬間はどうだったでしょうか? あれも高速連写で撮ったうちの一コマです。バババババババとシャッターを切れば、すごい瞬間をとらえられるかも! 最近のデジカメだと多くのモデルに搭載されているので、準備中の方はぜひ説明書を開いて機能一覧を確認することをおすすめします。

「パンダのもり」屋内展示場のガラス反射をどうにかする方法

2021年に新しくオープンした西園の「パンダのもり」。故郷・中国をイメージした屋外と、設備のよい屋内の展示場を備えています。観覧者はパンダたちがのびのび動いているところを見られますし、彼ら自身にとってよりよい環境だというのは何よりですね。シャオシャオ・レイレイのとけ込み方、とってもいい感じだったと思います。

が、この新しいパンダ舎、屋内の展示場に一つ大きな欠点があるんですよね。それはガラスの反射。ガラスにこちらが映るせいで、写真をきれいに撮れないんですよ……。

寝そべって笹を食べているパンダ
ガラスに他の人たちのが……

幽霊のように写ってさえいなければ、すばらしい写真だったのに……。

リーリーはお元気そうで何よりですが、ガラスの映り込みはフォトグラファー泣かせです。列では超望遠レンズを首からさげている人、コンパクトデジカメをにぎっている人からスマホを向ける人まで、持ってるカメラはいろいろなんですけど、いずれにせよパンダがいればみんな写真は撮りたいですよね。私がこれを撮った時も、そばから「映り込みが邪魔……」と失望の声が聞こえてきました。SNSにアップしたい人にとっては、他の人の顔が写ってしまうとトラブルが心配になるでしょう(私の場合はマスクとスマホでお顔が隠れていたのでこのブログに載せられたのですが……)。設計者と建築業者に、写真が分かる人はいなかったようです。

しかし! ガラスの映り込みを最小限におさえる方法は、あることにはあります。

ズームすればいいんです。

笹を食べているパンダの横顔と腕

いかがでしょう。リーリーの顔がでかでかと。よく撮れてますでしょう?

カメラにもよるのですが、一般論として、望遠してしまえばガラスの映り込みは気にならなくなります。なので、パンダが屋内展示室にいる時は、最初からうんとズームして、どアップを撮る心構えをしておくのをおすすめします

「パンダのもり」屋内のガラス対策は「ズーム」である。これは絶対覚えておくといいですよ!

望遠どアップのすすめ

ガラスの映り込み対策だけでなく、私は屋外にいる時でも、望遠どアップでの撮影を強くおすすめしています。

なぜなら、見ての通り、表情から毛の一本一本、ふかふかな質感や骨格までよく写るから。そのインパクトは強烈です。写真としてもプロっぽい感じになります。

どんなカメラを使うにせよ、1枚くらいはどアップに挑戦することをおすすめします。きっと後でニヤニヤできるでしょう。

結びに

私の写真の数々はいかがだったでしょうか。上野動物園が誇るスター、シャンシャン、シャオシャオ&レイレイ、シンシン&リーリー。それぞれのよさが伝わっていればいいなと思います。

これから見に行くという人は、たっぷり期待していてほしいですね。

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著者・日夏梢プロフィール||X(旧Twitter)MastodonYouTubeOFUSEではブログ更新のお知らせや写真の投稿もしていますので、フォローよろしくお願いします。

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【公式サイト・SNS】

上野動物園公式サイト – これから出かける方はこちらを参考にどうぞ。詳しい観覧方法も載っています。上野動物園公式Twitterにも最新の待ち時間が掲載されることがありますのでこちらもチェック。

東京ズーネット公式YouTube – パンダの動画がたびたびアップされています。

記事公開:2018年9月22日。最終更新:2023年2月21日。この記事は観覧方法の変更や撮りおろし写真の追加などにともない、アップデートされることがあります。

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