Vポイントの個人情報第三者提供拒否方法―リンク付き完全ガイド

筆者は以前、当ブログで旧Tポイントカードの個人情報第三者提供拒否方法の解説を書きました。その記事を探していたり、記憶にある読者もいるかと思います。それが2024年4月に旧TポイントがVポイントに統合されて名称が変わり、以前の公式サイトも様々な箇所が変更されました。

そこで今回は、新しくVポイントでの個人情報第三者提供拒否方法の解説を書き下ろすことにしました。このページだけで全てを完了できるよう、公式サイトへのリンクも載せておきますので、ぜひ参考にしてください。

用意するもの

個人情報第三者提供の停止手続きに必要なものは、

  • Vポイントの会員番号
  • 登録してある電話、またはYahoo! JAPANのID

です。

Vポイントの会員番号は、デジタルで利用している人はアプリ内で確認できます。旧Tポイントカードを持っている人は、カードに印字されている番号がそのままVポイントの会員番号になっています。

第三者提供拒否設定はCCCのプライバシーセンターで

Vポイントで集まる個人情報の第三者提供拒否設定は、その運営会社であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)公式サイトの「プライバシーセンター」で行えます。読者の利便を図るためリンクを載せておきます。

外部リンク:CCC MK HOLDINGS プライバシーセンター

なお、詳細は後述しますが、手続き中にはパソコンよりスマホのほうが便利な場合があるので、最初からスマホでアクセスするのがおすすめです。

CCCのプライバシーセンターのスクリーンショット
CCCの「プライバシーセンター」。

サイトにアクセスしたら、メニューを開き、「設定する」の中の「お客さまによるパーソナルデータのお手続き」へ進みます。

CCCのプライバシーセンターサイトのメニュー画面のスクリーンショット
トップページは下に長いが、「設定する」の項目からはすぐに設定へ進める。

外部リンク:お客さまによるパーソナルデータのお手続き(CCC「プライバシーセンター」内)

CCCのプライバシーセンターのパーソナルデータの手続き画面
「お客さまによるパーソナルデータのお手続き」。

Vポイント提携先への第三者提供を停止

スクロールしていくと、Vポイント提携先への第三者提供の設定が出てきますので、「設定はこちら」へ進みます。

CCCプライバシーセンターサイトのVポイント提携先への第三者提供設定
郵送も可。その場合はここから届出書のPDFをダウンロードする。

続いて、V会員の認証があります。やり方は、Yahoo! JAPANのIDでVポイントサイト(Tサイト)にログインするか、会員番号で認証するかの2通りです。

Vポイントサイトの会員認証選択画面のスクリーンショット

どちらでも認証が済めば同じページに行けますので、都合のいいほうを選びましょう。ただ、パソコンからアクセスしている場合はYahoo! JAPANのIDでないとほぼ先に進めなくなるので、そちらをお勧めします。

本稿では、手元にTポイントカードを用意して、会員番号で認証するほうを解説します。

Tカードの下に印字してあるナンバーを入力し、文字認証の文字を打ち込んだら、画面下の「次へ」をタップ。

Vポイント会員番号入力画面のスクリーンショット
デジタルカードの場合は、アプリ内で会員番号を確認できる。

ここで、電話番号での認証が入ります。向こうからかかってくるのではなく、こちらからかけるタイプの電話認証です。スマホでアクセスしていれば電話アプリが起動しますので、その番号にかければOKです。

パソコンでアクセスすると、電話をかけるためのポップアップがブラウザで表示されてしまうので、キャンセルするしかなく、これ以上進めなくなってしまいます(筆者の経験談です……)。なので、カードの会員番号で認証する場合は、CCCのプライバシーセンターには最初からスマホでアクセスするといいでしょう。

電話認証が済めば、設定ページが出てきます。(Yahoo! JAPANのIDでログインした場合も同じです。)

Vポイントのパーソナルデータの連携設定画面

「停止する」にチェックを入れて、「上記の通り変更する」を押します。

Vポイントサイトのパーソナルデータ設定変更完了画面

これで設定完了です。

SMBCグループ企業への第三者提供を停止

以上で、Vポイントの提携先企業への第三者提供は拒否できました。

ただ、Vポイントの前身である旧Tポイントの統合先は、三井住友銀行でおなじみのSMBCグループ。つまり、SMBC系列企業への提供も拒否しなければ、Vポイントの個人情報の第三者提供は完全にはストップされません。

「お客さまによるパーソナルデータのお手続き」をもっと下にスクロールすると、SMBCグループ企業への第三者提供設定が出てきます。

三井住友カードとSMBCへの第三者提供設定へ進む画面
金融大手・SMBCグループの企業群。

「設定はこちら」から、Vサイト(Tサイト)での認証に進みます。ここも会員番号かYahoo! JAPAN IDでのログインの2通りがあります。当ページでは会員番号で進んでいきます。

V会員番号かYahoo! JAPAN IDでのログイン画面のスクリーンショット

会員番号での認証を選んだ場合は、メールか電話番号での認証があります。

メールか電話での本人認証のスクリーンショット

SMBC系列への第三者提供の設定は、パソコンでアクセスした場合でもメールを選べるので、行き詰まることはありません。都合の良いほうで進みましょう。

筆者はメールを選びました。「認証コードを送信する」を押せば、登録してあるメールアドレスへ認証コードが届きます。

メールへ本人認証コードを送信する画面
メールで認証する場合。黒塗りの部分が今も有効なメールアドレスかどうかは確認を。

メールに記載されているコードを入力すると設定画面に行けるので、「停止する」にチェックして「変更する」で完了です。

ちなみに筆者の場合は、SMBCグループでVポイントを利用していなかったので、ここでやることはありませんでした。

Vポイントのパーソナルデータ連携がされていなかったという表示
筆者が停止設定しようとしたらこの画面が表示された。

LINEヤフーへの第三者提供を停止

新たに加わったSMBCグループ企業への第三者提供を止めれば完璧……と思いきや、Vポイントが関係している第三者企業はまだあります。国内のIT大手、LINEヤフーです。

Vポイントは、統合前の旧Tポイント時代に、ヤフーの系列と蜜月の時期がありました。その時の名残で、いまも現LINEヤフー社はVポイントに一部関係しています。よって、LINEヤフーへの止めなければ、Vポイントからの個人情報第三者提供停止は完全なものにはなりません。

「お客さまによるパーソナルデータのお手続き」をSMBCグループよりさらに下に下りていくと、LINEヤフーへの第三者提供設定が出てきます。

LINEヤフー株式会社への第三者提供設定はこちらの画面
「Webサイトをご利用のお客さまのみ」とあるが、ほとんどの人は利用しているはずなので設定へ。

「設定はこちら」から進みます。

VポイントのLINEヤフーとのパーソナルデータの連携の設定画面
「停止する」にチェック。

筆者の場合、アクセスした時点では「連携する」に設定されていました。Vポイントは、前身のTポイントだった時代にYahoo! JAPANのショッピングやオークション等でためたり使ったりできたので、LINEヤフーには第三者提供する設定になっている人が多いのではないかと思います。この際ですからスパッと拒否設定してしまうといいでしょう。

「停止する」をチェックして「変更する」を押します。

VポイントサイトでLINEヤフーへのパーソナルデータ提供を停止した画面
LINEヤフーへの第三者提供を「停止する」に。

この画面が表示されたら完了です。LINEヤフーへの第三者提供を停止する設定になりました。

広告事業者への第三者提供を停止

これでVポイントの関係先企業は制覇した……と思いたいところですが、実はまだ残っています。

「お客さまによるパーソナルデータのお手続き」をLINEヤフーよりさらに下へスクロールすると、広告事業者への第三者提供の項目が出てきます。

「まだあるのか!」とうんざりしてきたかもしれませんが、今度こそ最後です。さくっと終わらせてしまいましょう。

やり方はここまでと同じ。「設定はこちら」に進みます。

CCCサイトのプライバシーセンターの行動ターゲティング広告事業者への第三者提供設定画面
提供先の広告事業者のリストも閲覧できる。2024年4月22日現在では、AbemaTV、Google、Supership、X Corp、マイクロアド、Metaの6社。

「停止する」にチェックして、「上記の通り変更する」を押します。

Vポイントで行動ターゲティング広告事業者絵へのパーソナルデータの連携を停止する設定画面

この画面が表示されたらめでたく完了!

Vポイントの国道ターゲティング広告事業者へのパーソナルデータ連携を停止した画面
広告事業者で全制覇です。

以上、Vポイントの提携先、SMBCグループ企業、LINEヤフー、広告事業者の4項目でパーソナルデータの連携を停止すれば、Vポイントの個人情報第三者提供を全て拒否する設定になります。

ツタヤはいま

いまや国内のポイントカードとしてメジャー中のメジャーなVポイント。

アプリストアのVポイントアプリのスクリーンショット
PlayストアでのVポイントアプリ(2024年5月現在)。ダウンロード数は1000万を超え、ライフスタイルカテゴリの無料アプリとして堂々の1位になっている。

ですが、前身である旧Tポイントは、もともとはレンタルビデオチェーン・ツタヤの会員証兼ポイントカードにすぎませんでした。

それが、コンビニやレストランなど他の店でも使える「共通ポイントカード」にしたことで急拡大。ツタヤでビデオを借りたことがない人でも必ずのように持っているほどメジャーなポイントカードに成長を遂げたのでした。

参考リンク:Tポイントの栄枯盛衰からみる「ポイントカードと消費者の今昔」

では、Vポイントの大元になったツタヤは今、どうなっているのでしょうか。

レンタルビデオ店からマルチに転身

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の法人向けサイトによれば、ツタヤは2024年現在も全国に1000店舗以上を構えているといいます。

ですが、一時に比べればツタヤがある町は減った印象です。筆者は近所のレンタルビデオ店を頻繁に利用していたのですが、2019年に閉店してしまいました。

黒いキーボードの上に置かれたTポイントカードの裏側
筆者のTポイントカード。スキャンしてこすれた跡がついている。ツタヤのレンタル有効期限は、更新のたび重ね貼りしたシールが分厚くなり、2020年を最後に途切れている。

背景には、レンタルビデオという業種そのものが古くなったという時代の変化があります。ここ十数年で、映画ではAmazonプライムビデオやU-NEXTのような配信サービス、音楽はダウンロード販売やサブスクリプションが世に急激に浸透していきました。

そうした時代の流れに加え、2020年には新型コロナが襲います。突然人が外に出ない期間が訪れ、家でもレンタルできる配信サービスはさらに加速しました。

いま、ツタヤは従来のレンタルビデオに加え、全く別のサービスを展開しています。ヨガやフィットネス、室内ゴルフなどができる「ツタヤコンディショニング」や、在宅勤務向けのコワーキングスペース「シェアラウンジ」といった新しいブランドを全国各地で運営しています。

レンタルビデオ事業だけにこだわらず、時代に合わせてマルチに転身したといえるでしょう。

データ分析ビジネスへすっかり鞍替え

運営元のCCC MK HOLDINGSは、データ分析ビジネスを前面に打ち出すようになりました。

CCC MK HOLDINGSのサイトのスクリーンショット
CCC MK HOLDINGS法人向けサイトのトップページ(2024年5月現在)。ミッションの標語を「UNIQUE DATA, SMALL HAPPY」とし、事業内容にはデータ関係が並んでいる。

筆者が以前同サイトを閲覧した時には、店舗に対して旧Tポイントへの加盟をうながすのが主立っていたので、その時とはがらりと変わった印象です。

知っておきたい「ビジネス」の仕組み

そもそも、データ分析ビジネスとは何なのか、と思われたかもしれません。

データ分析は、一般個人の行動データを収集し、または委託を受けて、分析にかけ、分析結果を企業に売るという仲介業的なビジネスです。ここ十数年で急激に台頭してきた新しい巨大産業です。

なぜそのような産業がのし上がってきたのか、というと、それを可能にしたのはAI(人工知能)の発展でした。以前はチェーン店などが客にアンケートをとったりしても、量が多すぎて人間では手を付けようがないのが現実でした。そんな商売の現場に、大量なデータをさばけるコンピュータープログラムが出現したのです。この新しいテクノロジーの波に乗り、「こんなことができる」と出てきたのがデータ分析産業でした。

カルチュア・コンビニエンス・クラブのデータ分析事業を宣伝するサイトのスクリーンショット
カルチュア・コンビニエンス・クラブの法人向けサイト(2024年5月現在)。データ分析事業をアピールしている。

近年は、データ分析産業が「データサイエンス」などと呼ばれ、未来のすばらしいテクノロジーのように言われるところを目にします。

しかし、その実態は、一般人のプライバシーへの多大な危険性をはらんでいます。

そう言われても大げさでピンとこない……という人もいると思うので具体例を出せば、あなたはツタヤで今までにレンタルした映画全部を覚えていますか? 人間というのはほとんどの出来事を忘れていくものですが、ポイントカードは違います。いつまでも覚えています。例えば、恋愛映画をよく借りている、という行動データだけでも、その人の興味関心や性格の面が見えてきますよね。中には「アレを借りたのが分かってしまうのか!」と真っ青になった人もいるでしょう。他、レストランやカフェのレジでポイントカード出したなら、自分が何年何月何日の何時何分何秒にどこにいたかが確定します。あるいは、Vポイントカードを薬局のレジで出したことはあるでしょうか? 例えば、もし水虫の薬を買っていたら、その日時に水虫ができていたのだろうという推測が成り立ちます。身内にも話したくないようなデリケートなことを、データ分析会社は知っている。このように行動データが積み重なれば、我々個人の私生活は丸裸といえるほど分かってしまうのです。

データ分析は、民衆の心理操作にも利用されました。詳しい解説は以前書いたのでそちらを参照してもらいたいのですが、一言で言えば、アメリカでトランプ大統領が当選した裏には、データ分析による民衆の心理誘導があったといわれています。まるでSF映画のような話ですが、これはすでに現実となっているのです。

人々の個人情報が手に入れば「大きなこと」ができるし、巨万の富を生み出せる。それが、いま企業がこぞって個人情報を収集したり、第三者に提供したがっている理由です。

現代を生きる一般市民としては、Vポイントという「ビジネス」の仕組みを学んだ上で、自分なりの付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか。

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著者・日夏梢プロフィール||X(旧Twitter)MastodonYouTubeOFUSE

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