dポイントカードの使い方から解約まで―リンク付き完全ガイド

携帯電話会社のNTTドコモが展開し、今では町のいたるところで存在感を放っているdポイントカード。今回は、Tポイントに続き、dポイントカードの入手方法から使い方、解約する方法、そして個人情報の第三者提供を拒否する方法まで、手続きページへのリンク付きで解説します。

どこで手に入る?

dポイントをためられるカードには、大きく分けて2種類があります。

「dポイントカード」

まず、財布のカード入れに入るプラスチックの「dポイントカード」は、町のドコモショップや加盟店で配布されています。加盟店だと、レジ横に置いてあって自由に持っていけるようになっていることもあります。

同じ機能のものでは、スマホアプリの「モバイルdポイントカード」もあります。こちらはアプリをインストールし、スマホの画面上で会員証を表示するタイプです。「モバイル」の場合は、全てがスマホ上だけで済みます。上記ドコモショップ等で配布しているプラスチックのカードはいりません。

これら「dポイントカード」の場合、ポイントをためるだけなら店で提示するだけでできるのですが、使うためには利用者情報登録が必要になります。すでにdアカウントを持っている人はそこにカードを登録し、持っていない場合はここでdアカウントを開くことになります。

外部リンク:dアカウント(公式サイト、以下同)

年会費等はありません。共通ポイントカードとして使いたい人にはこちらで十分でしょう。

「dカード」はクレジットカード

一方、「dカード」は、dポイントをためたり使ったりするだけでなく、クレジット機能が付いています。こちらはクレジットカードなので、発行には審査があり、口座情報、本人確認書類、勤務先情報が求められます。

dカードには、年会費永年無料のカードと、年会費11,000円で様々な特典が付く「GOLDカード」の2種類があります。追加として、家族カードやETCカードもあります。

申込みは、以下リンクでネットからできます。申込みの時点でdアカウントが必要になります。

外部リンク:dカード詳細・申込み

外部リンク:dカードGOLD詳細・申込み

さらに、ポイントをためたり使ったりするためには、dポイントクラブへの入会も必要です。dアカウントの回線契約が法人名義、または、dポイントクラブに入っていなかった場合には、ポイントをためることはできません。

ポイントプログラムの運営会社がNTTドコモだというだけあり、有料のGOLDカードでは、ドコモの一部料金プランの支払額がポイントで還元されたり、購入機種の紛失・盗難・故障の際には最大10万円の補償があったりと、自社サービスでの特典が用意されています。携帯電話をドコモにしている人向きといえるでしょう。

dポイントカードの使い方

たまったdポイントは、加盟店での買い物のほか、ドコモの携帯電話料金の支払いにも使うことができます。

ポイントをためるには?

ポイント率は、100円(税込)ごとに1%です。

dカードでクレジット払い、または電子マネー「iD」で決済した際には、支払ったのがどんな店であれ100円(税込)につき1ポイントが付与されます。買い物した店がdポイント加盟店だと、それにプラスして、購入金額に応じたdポイントがもらえます。

加盟店

dポイントの加盟店として有名なところといえば

  • マクドナルド
  • セブンイレブン
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • マツモトキヨシ
  • ドトール

あたりでしょうか。他にも、ファミレス、ガソリンスタンド、ホテル、眼鏡屋、書店、カラオケボックス、美容室など、多種多様な店が加盟しています。全国規模のチェーン店もあれば、そうではない地域密着のお店も出てきます。

加盟店方式のポイントプログラムでは、新しく導入する店があるかと思えば、やめてしまう店もあります。加盟店はけっこうしばしば変わるので、公式サイトでチェックするとよいでしょう。

外部リンク:たまる・つかえるお店

ネットショップでの注意点

クレジット付きのdカードおよび家族カードの場合、「dカード ポイントモール」を経由してアクセスすれば、Amazon、Yahoo、楽天などネットショップでの買い物でポイントを付けることができます。

外部リンク:dカードポイントモール

ただ、買う人が「ポイントモール」を経由したかどうかはChrome等ブラウザでの行動を追跡することで分かる仕組みになっているため、その追跡がどこかで途切れてしまった場合には反映されません。途切れさせてしまう例としては、購入前に別のサイトへ行った、あとで商品の数や配達日時を変更した、などが代表的でしょう。なので、dポイントを付けたい場合は、必ず「ポイントモール」からアクセスし、追跡が途切れることをしてしまわないよう、注意が必要です。

解約・退会―入るは簡単、出るは大変

以上、ここまではdポイントカードの「入口」のほうを解説してきました。では、やめたいときはどうすればいいのでしょうか?

実を言うと、「出口」のほうは非常に分かりにくいです。

なぜなら、たまったポイントを使おうとすれば、カード自体の他に

  • dポイントクラブ
  • dアカウント

の2つが必須になってきます。つまり、たとえどちらかを退会・削除したとしても、実はもう片方は残っていた、ということになってしまう。dポイントから去りたいなら、「クラブ」と「アカウント」をそれぞれ、両方とも消さなければならないのです。

ここまでだけでも十分めんどうですが、携帯電話会社がやっているという性質上、

  • ドコモの回線契約(ドコモの契約があるかないかで会員資格の性質が変化する)
  • 携帯電話番号(削除できない場合が多くある)
  • メールアドレス(アカウント登録で必須)
  • クレジット(dカードの場合)

もからんできます。

世にごまんとある一般的な会員登録やアカウントなら、たいてい退会手続きのページがあって、入力、送信するだけでスパッと解約・退会できます。使わなくなったアカウントをほうっておかず、削除するのはサイバーセキュリティ上では大事なこと。私は以前から、アカウントは開く時から終わりを視野に入れておくようアドバイスしてきました。

しかし、携帯電話会社が運営するdポイントカードはそう簡単にはいきません。後述しますが、登録情報のうち、どれかが削除できずに残ってしまうことがあるのです。全てを根こそぎ解約できるかどうかは条件次第。入るほうはあっという間ですが、去ろうとしたら大変なのが現状です。

dポイントカードを「解約」するには?

筆者は「解約」する方法をこの記事で紹介しようと、前に紹介した条文読破術を駆使しつつ、NTTドコモのサイトや規約プライバシーポリシーの類に次々と当たってみました。

「利用停止」とは?

まず見つかったのは、「利用停止」でした。

利用停止を行うと、ポイントを使うことができなくなりますが、依然ためることはできる、とのこと。利用を再開することも可能。

つまり、「利用停止」は、「カードを紛失した人がせっかくたまっていたポイントを誰かに使われないように」という意図で設けられているようです。したがって、「カードをやめたい」という人には合致しません。

「dアカウント」の削除は可能だが……

「dアカウント」の削除に関しては、以下リンクに説明が見つかりました。そのまま手続きに進むことができます。

外部リンク:dアカウントを削除できるのでしょうか?  – よくあるご質問

ただ細かい字を読むと、ドコモで料金プラン「ahamo」「home 5G プラン」「homeでんわ プラン」を契約している人は削除ができない、とされているのが分かります。さらに、アカウントを削除できたとしても、ドコモの契約がある場合には、個人情報は電話番号と紐づけされて残るとのこと。ドコモユーザーの場合、回線契約との関係で、dアカウントを完全に削除することは現実的でないといえるでしょう。

「dポイントクラブ」を退会する方法

先程指摘した通り、たとえ「アカウント」が削除できたとしても、まだ残るものがあります。「クラブ」のほうです。

これに関しては、「dポイントクラブ」の規約で、次のように規定されています。

第9条 (退会)

dポイントクラブ会員は、本会を退会しようとするとき、当社所定の方法に従って、申し出るものとし、当社が当該退会申出を受領した後は、退会を取り消すことはできないものとします。ただし、ⅾポイントクラブ会員がコースBの契約申込み手続中である場合、又はⅾポイントクラブ会員が保有する対象回線契約がコースBである場合は、本会の退会を申し出ることはできないものとします。

つまり、退会は、ドコモに申し出ることによって可能となっています。

では、「当社所定の方法」とは、どこで何をすることなのか? まさにそれを知りたいという読者もいると思います。

方法は次の通り。まず、dポイントクラブサイトにアクセスします。

外部リンク:d POINT CLUB

左上の三本線をクリックするとメニューが出てくるので、その中にある「会員情報の確認・編集」へ進みます。

dポイントクラブのメニュー画面で会員情報の確認・編集を矢印で指しているスクリーンショット

すると会員情報のページが出てくるので、「dポイントクラブ情報」をクリック。下に出てきた情報で「入会中」となっているはずなので、「変更」をクリックします。

dポイントクラブの会員情報の確認と変更ページのスクリーンショット

次のページで、何の手続きをするか選択する箇所に「dポイントクラブを退会する」という項目があります。そのボタンを押しましょう。

dポイントクラブの大会を申し込むページのスクリーンショット

あとは「注意事項」の「同意する」にチェックを入れ、画面に従って進んでいけば退会手続きが完了します。

クレジットを解約する方法

クレジット付きの「dカード」を持っていてクレジットカードを解約したい、という場合、その手続き方法は、以下リンクのdカード公式サイトに記載されています。

外部リンク:解約のお手続き

未払いがあるなど特別な事情がない限りは、音声ガイドに従って進んでいくだけで解約できるようです。

個人情報第三者提供拒否設定のやり方

筆者がプライバシーの固めるためにおすすめしている個人情報第三者提供拒否は、退会方法と同じく、dポイントクラブサイトから設定することができます。

外部リンク:d POINT CLUB

「会員情報の確認・編集」に進むと出てくる会員情報の中に「パーソナルデータダッシュボード」というのがありますので、クリックし、次に「確認・変更」へ。

docomoの会員情報ページのパーソナルデータダッシュボードに矢印を付けたスクリーンショット

進んだ先のページが「パーソナルデータダッシュボード」で、ユーザー側が自分のプライバシー関係の設定をできるようになっています。

docomoのパーソナルデータダッシュボードのスクリーンショット

個人情報の第三者提供を拒否するには、「第三者提供の管理」へ進みます。

dポイントの個人情報提供先の個別詳細設定のスクリーンショット

「個別詳細設定」で、緑色のチェックが入っていなければ、個人情報の提供を拒否したことになります。チェックを外し、「上記の内容に同意する」をクリックして設定しましょう。

「パーソナルデータダッシュボード」には、第三者提供の他にも、位置情報の利用や、個人関連情報(利用履歴など)の項目があります。気になる方は全て拒否設定をしてしまうといいと思います。

結びに―「買い物履歴争奪戦」の時代を生きるために

以上、dポイントカードの入手から解約・退会、個人情報の第三者提供拒否まで解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

お得だ、お得だ、と、時には「生活の知恵」のように言われるポイントカード。

しかし、今日のデジタル社会を健やかに生きていくには、「ポイントを付与することはビジネスなのだ」ということは意識しておいたほうが身のためです。前の記事と重複になるため今回は深入りしませんでしたが、いま、企業の間では、一般の人々の買い物履歴をいかにたくさん集めるかの争奪戦がヒートアップしています。企業側の視点に立ってみれば、ポイントやスマホ決済というのは、あなたのデータを手に入れるための客寄せ方法にすぎません。

dアカウントにログインしようとすると、毎回毎回しつこいくらいデータ利用や第三者提供への同意をうながす画面が出てきますよね? あれは、NTTドコモという会社にとって、あなたの買い物や行動している場所、医療や薬のデータがそれくらい欲しいものだということを表しています。

言ってしまえば、本当にサービスしているのは、ポイントをもらっている側なのです。

dポイントカードを作るなら、NTTドコモという会社に自分のことをどこまでなら教えていいのか。どういう情報ならドコモ社のビジネスに利用されていいのか。――単一の答えがある問いではありません。自分なりに考えてルールを決め、使う範囲を線引きしておくことが大事です。

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著者・日夏梢プロフィール||X(旧Twitter)MastodonYouTubeOFUSE

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