アロマディフューザー・加湿器の種類と使い方―買って分かった全まとめ

こんなかんたんに幸せ気分を運んでくれる物はめずらしい――それが、私がアロマを初めて買った時の率直な感想でした。今ではアロマディフューザー、ストーン、ボイトレにも役立つ加湿器といった周辺グッズをそろえ、多趣味な私の中で「最も手軽な趣味」としてごく気軽に楽しんでいます。

せっかく得た商品知識や実際使ってみての感想を埋もれたままにしておくのも何なので、今回はディフューザーや加湿器、ストーンなどアロマにかかわる用具や使い方、向き不向きなどの全容をまとめることにしました。本稿で全部が分かるように解説するので、手軽に、気軽に、あなたの暮らしに「いいな」を加えるヒントになったらと思います。

「アロマオイル」の買い方と使い方

あなたが「アロマ」と聞いて思い浮かべるのはどういった物でしょうか? 小瓶に入ったオイルとか、あるいは、ミストを吹く加湿器を想像したかもしれません。

実を言うと、最初に私の心をつかんだのはルームスプレーでした。ただシュッとひと吹きするだけで、部屋の空気がパッと変わる。あぁ、まるで地中海をのぞむ高級ホテルが目に浮かんでくるよう――。

こうして「部屋の香り」という分野にすっかり魅了された私は、次にはいわゆる「アロマオイル」に手を伸ばすことにします。大通り沿いの、茶色い小ビンが並ぶ店に踏み入れたのでした。

エッセンシャルオイル(精油)とは?

エッセンシャルオイル(精油)とは、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出したエキスのことをいいます。

2本の精油のビンとオレンジとミント
アロマといえば小瓶のオイル。

ラベンダー、スイートオレンジ、ペパーミントなど植物単体の精油もあれば、すでにいくつかを調合したブレンドエッセンシャルオイルもあります。ブレンドだと「ゆったりくつろぐ」「シャキッとしたいときに」「よい眠りに」というように場面やイメージに合った香りが調合されているので、初心者には手を出しやすいかもしれません。

エッセンシャルオイルは100%天然です。製法は主に蒸留か圧搾なのですが、たとえばラベンダーなら100kg以上圧搾して採れるオイルはたったの1kg。大量の原料植物から濃縮された、貴重なエキスなのです。

エッセンシャルオイルを売っている店と価格

おそらく最も身近な店は、無印良品ではないでしょうか。棚のディフューザー(後述)がいい香りの霧を噴射しているので、つい引き寄せられたりしますよね。

無印良品だと、「すっきりブレンド」「おやすみブレンド」といったブレンドオイル10mlが約1500円です。精油は一度に使うのが1滴、2滴、多くても10滴といった世界なので、10mlあれば末長く存分に楽しめます。

外部リンク:無印良品 アロマ・ルームフレグランス(公式サイト内)

他だと、生活雑貨、インテリア、家具店、自然派スキンケア、オーガニック製品などのお店がよく扱っています。

アロマの専門店では、国内だと生活の木が全国展開しています。専門店だからといって敷居が高いわけではなく、エッセンシャルオイルはラベンダーなどの3ml小瓶660円から。ブレンドオイルや季節限定の商品、ディフューザーなど関連用品も充実しています。

外部リンク:生活の木(公式サイト)

海外の専門メーカーだとニールズヤードなどが有名で、自社の店舗を出しています。

外部リンク:ニールズヤード レメディーズ(公式サイト)

買う時の注意点:ニセモノでないかどうかをチェック!

購入する時の注意点は、偽物でないかどうかです。「アロマオイル」「ハーブエッセンス」などの名称で合成香料が売られている場合があるからです。

私も、コスメ・ヘアケア関連の店で「エッセンシャルオイル」と名乗っているのに「肌にそのまま塗れる」と書いてある商品を目にして、おかしいぞと気付いたことがあります(肌に塗れるのがなぜおかしいかは下記参照)。

アロマは嗅覚で直接体にはたらきかけるものですから、質の悪い商品は避けたいところ。必ず「エッセンシャルオイル」であるかどうかを確かめて、信頼できるお店で買うことをおすすめします。

使い方での注意点:意外な刺激性の強さ

自然でおだやかな見た目からは意外ですが、精油は刺激性が強いです。植物の成分がうんと濃縮されているからです。注意して扱わなければならない物品なのです。

その刺激性ゆえ、エッセンシャルオイルには必ず説明書がついています。

それを読んでいくと、まず、エッセンシャルオイルは肌には直接つけられません。もしついてしまったら、すぐに石鹸でよく洗ってくださいとのこと。(ちなみに、マッサージやエステで使われるトリートメントオイルは、ホホバやスイートアーモンドなどの植物油で精油が1%以下になるよう希釈されているので安全です。)

また、ペットがいる空間では香らせられません。刺激が強すぎるからです。

医療機関で治療を受けている人、妊娠中、授乳中の人は、使い始める前に医師に相談を。

たとえ治療中ではなくても、いい香りだと感じない時、何らかの異常を感じた時はすぐに使用をやめましょう。無理してかいでもいいことはありませんし、悪くすれば体調を崩してしまうかもしれません。

説明書はそのままポイではなく、必ず目を通し、何かあった時に確認できるよう保管しておくといいでしょう。

かいでみて感じた個人差

アロマの好みは個人差が大きいです。嗅覚は、純粋に感覚的なものだからです。

たとえば私だと、ラベンダーは安定して好きです。それが、ゼラニウムはラベンダーに近い種であるにもかかわらず時を選びます。たいていはフローラルな中の草っぽい青みに好感を持つのですが、日によっては嫌に感じることがあるのです。ローズ系の香りは、私にはちょっと甘すぎ。あと、ティーツリーは比較的万人向けだといわれているのですが、私にはとがったような感じがして合いません。

このように、香りに関しては、自分の好みが一般的に言われている通りでないことはよくあります。なので、アロマはできれば通販でなく、店頭のテスターを自分でかいでみて、気に入ったものを買ったほうがいいと思います。

ティッシュ1枚でOK―アロマという趣味のピカイチな手軽さ

茶色い小ビンのエッセンシャルオイルというと、始めるには何か特別な用具をそろえなければならないような気がしないでしょうか?

私はそんなちょっぴり敷居が高いイメージを持っていたのですが、実際に調べてみたら全然違いました。エッセンシャルオイルの一番初歩的な使い方は、ティッシュをたたんで1~3滴垂らすこと。精油は揮発性なので、ティッシュをそばに置くだけで高級感のある香りがふわりと広がります。

つまり、アロマはエッセンシャルオイルを一本買ったらすぐに始められます。霧で噴射するディフューザーについては後述しますが、あれはあくまで趣味が高じた人のオプション。必須アイテムではないのです。

「小さなビン一つで暮らしをこんなに豊かにしてくれるのはすごいな」というのが、アロマへの私の第一印象でした。

アロマストーンの使い方

ティッシュよりもうちょっとおしゃれな雰囲気を出したいと思ったら、「アロマストーン」をそろえてみるといいと思います。

ストーンの材質は、素焼きの陶器です。エッセンシャルオイルを1~3滴垂らして染み込ませると、香りが周りにふんわり広がります。デスク周りなど、小さな空間で香らせたい場合に向いています。

丸いケースに入ったアロマストーン
ケース入りのアロマストーン(メーカーは生活の木、筆者私物)。

素焼きなので値段はお安く、だいたい600~800円くらいが定番で、100円でころころ売られていることも。インテリアとしてもいい雰囲気でおしゃれです。

アロマストーンが小さかったり薄かったりする場合は、エッセンシャルオイルがこぼれても大丈夫なように受け皿を用意しておくといいでしょう。豆皿などでよく、ストーンにアルミ製のトレイがセットになっていることもあります。

私はこういう世界とは縁もゆかりもない初心者だったので、あとで面倒なことにならないよう、アルミケース付きのストーンを選びました。

ストーンの管理方法

専門店の人に聞いてみたところ、ストーンは洗うなどの管理は必要なく、香りをとばしたいときには屋外に出しておけばいいとのことでした。

前述した通り、エッセンシャルオイルは肌に直接つけてはいけないものです。だから指でゴシゴシ洗うなんていうのはいいことではなく、むしろやってはいけないことなのです。

ストーンはシンプルな素焼きであって、一個を永遠に守り続けるような類のものではありません。長く使っていろんな香りがまざりすぎたり、不快に感じるようになったら、そのつど新品に替えましょう。何個か用意して使い分けるのもいいということです。

アロマディフューザーの種類を解説

最も初歩的なティッシュ、次にストーンときましたが、これは精油を小さな空間にふわっと香らせるだけの使い方です。これだけでも十分楽しめるのですが、すっかり気に入った私は、アロマをもっと強く部屋に広げたいと思うようになりました。

ここで登場するのが「ディフューザー」です。

ただ、調べ始めると品数はやたらと多く(特に冬)、さらにメーカーによって商品の呼び方はまちまち。どれを買ったらいいのか、最初はよく分かりませんでした。

以下では、アロマディフューザーにはどんな種類があって、どういう人・どんな場面に向いているのか、それぞれのチェックポイントなどを整理していこうと思います。

超音波式ディフューザー

まず最初は、アロマが付いた霧(ミスト)を噴射するタイプです。

無印良品の店頭でデモンストレーションしていると目を引きますし、アロマディフューザーといえばこれを思い浮かべるという読者は多いのではないでしょうか。

リビングルームでミストを出しているアロマディフューザーと観葉植物
アロマでおしゃれな生活のイメージといえばこのタイプでは?

私はこれよりだいぶ小ぶりな、USBで給電できるアロマミストディフューザーを持っています。

棚の上にミント色の小型のアロマディフューザーやティッシュが置いてあるところの写真
パーソナルアロマミストディフューザー mini(生活の木、筆者私物)

このサイズで、デスク周りくらいの空間に香りを広げられます。

ミストを出すディフューザーの向き不向き

超音波式のディフューザーだと、霧を出している間はずっと香りを楽しめます。持続性はピカイチなのです。逆にスイッチを切れば香りも止まりますから、メリハリをつけられるというメリットもあります。

アロマを存分に楽しみたいなら、超音波式ディフューザーは最も適した選択肢だと思います。

ただし、気を付けたい点もあります。水の霧を噴射する以上、湿気が問題になる場所で使えば、思わぬトラブルにつながる可能性があるのです。

私が耳にして気の毒になったのは、木造建築の家に住んでいた人のケースです。水のミストが柱を腐らせたり、虫発生の原因になったりしたというのです。

もちろん、だったら木造の家は雨が降ったら朽ちて崩れるのかといえば、そんなはずはありません。霧の量が少ない小型のディフューザーや、たとえ大型でも、しばらくミストを出している程度ならそんな大変なことにはならないでしょう。

しかし実際、床がボロボロに腐って不動産業者とトラブルになった……といった事例は最近増えているそうです。湿気によって思いもよらぬトラブルを招かないよう、超音波式アロマディフューザーは、ずっと入れっぱなしにしておくといった極端な使い方は避けたほうがいいでしょう。

また、コンピューターやカメラなど、精密機器がある場所でも、超音波式アロマディフューザーでミストを噴射するのは向いていません

アロマを安心して存分に楽しむには、使う場所は家なのか、オフィスのデスクまわりなのかなど、環境を考慮して自分に合った方法を選ぶのがポイントになると思います。

アロマ対応の加湿器

超音波式ディフューザーとよく似たものに、加湿器で「アロマ対応」となっている製品があります。

私の場合、たまたま選んだスマート加湿器がアロマに対応していました。

Levoitの加湿器がミストを出しているところの写真
スマホアプリでも操作できるスマート加湿器(Levoit、筆者私物)

本体の後ろにアロマパッドを入れるトレイがあり、そこにエッセンシャルオイルを数滴垂らすと香り付きの霧が出るようになっています。

加湿器の裏側にあるアロマパッドとトレイ
本体裏のトレイ。アロマパッドは洗ったり交換したりできる。

他社の製品でも、たいてい同じような仕組みになっているようです。

超音波式ディフューザーと加湿器はどう違うのか?

「超音波式のディフューザー」と「超音波式の加湿器」は、どちらも超音波で水を霧にするための家電です。

では、両者はどう違うのでしょうか? それとも同じ物なのでしょうか?

私は当初見分けがつかず、たぶん同じようなものだろうと決めてかかっていました。商品事情が分かってくるにつれて気になり出したのですが、結論は、呼び方はメーカーまかせになっているということ。両者を分ける客観的な基準はありません。

上で紹介したアロマ専門店・生活の木のミストディフューザーでは、説明書に

香りを拡散させるアロマミストディフューザーです。加湿器のような加湿能力はありません。

と書いてあります。ネブライザーではありません、という断り書きもあります。

一方、空調機器のブランドであるLevoit(レボイト)のスマート加湿器の説明書では、

アロマは軽い香りになるように設計されています。この加湿器はアロマディフューザーではありません。

とのこと。

アロマメーカーは「加湿のテクノロジーは私どもの専門外です」と言い、空調機器メーカーは「アロマのメーカーではないのでそちらはよく分かりません」と、言い合っているような感じです。

呼び方がどうあれ、超音波式のディフューザーと加湿器は、できること自体は同じです。

しかし、作っているアロマ専門店と家電メーカーは、互いに何の接点もない畑違いの異業種。ここに、アロマ専門ではない生活雑貨メーカーや、パソコンの周辺機器メーカーなども参入し、冬の季節家電コーナーで同じ棚にぞろぞろ並ぶ。私が見てきたところ、それが現状のようです。

私が両方使ってみた感想

では、そんな雑多な商品から、どうすれば良い品を探し出せるでしょうか? これについては私自身が使ってみての実感が参考になるのではないかと思います。

私の感想としては、やはり空調メーカーの製品だとミストは細かくてやわらかいです。空気清浄のプロというだけあって、出てくる霧に注目すれば心地よいと思います。他方、メーカー自身が言う通り、香りはほのかに香る程度。アロマはあくまでおまけ、という感じです。

その点、アロマ専門店の超音波式ディフューザーになると、エッセンシャルオイルをしっかりミストに乗せてくれます。エッセンシャルオイルを足せばその分香りも強くなるので、香りの調整もしやすいです。こちらはアロマのほうのプロなので、エッセンシャルオイルを拡散することが主眼の製品になっています。

両方持っている私の結論としては、超音波式アロマディフューザーと加湿器のどちらを買うべきか迷ったときには、求めているのがエッセンシャルオイルを香らせることなのか、それともミストで加湿するほうに力点があるのかで選ぶといいと思います。特に自宅でボイトレをするから加湿を考えているという人には、アロマや生活雑貨方面ではなく、空調メーカー製の加湿器をおすすめします。どちらに重点があるにせよ、専門メーカーにしぼって探すようにすれば、半端なものはつかまなくて済むように思います。

スティック式ディフューザー:水なしで香り長持ち

ミストによる被害の話で、「うちは木造だからできないな……」とがっくりした読者もいるかと思います。でも心配ご無用。水なしに楽しめるタイプのディフューザーもいろいろあります。

まず定番として、液体の入ったビンにスティック(「リード」ともいう)が何本か挿してあるタイプがあります。

大理石の部屋に置いてあるリード式アロマディフューザー
スティック(リード)式のディフューザー。

これはこれでうなずけるイメージではないでしょうか。

参考までに、無印良品では「インテリアフレグランス」という名称で、スティックと合わせて1300円程度で始められるようになっています。

スティック式アロマディフューザーの特徴は、香りが長持ちすることです。エッセンシャルオイルだと香りは数時間から長くても1日ほどで消えていきますが、スティック型の場合は液を吸い尽くして空になるまで存続します。大きさにもよりますが、100ml程度の小型でも2ヶ月くらいはもつようです。香りの強さは、スティックの本数を増やせば強く、少なめにすれば弱くと、自分で好きなように調整できます。

また、このタイプだと、フレグランスは最初から何種類も調合されています。ラベンダーならラベンダー、ペパーミントならペパーミント単体ではないのです。グレープフルーツにユーカリにゼラニウムにセダーウッドに……などと、プロが調合した複雑でアーティスティックなアロマをかんたんに体験できるのは、リード式ディフューザーの大きなメリットではないでしょうか。「シャボン」「紅茶」など人工的な香りも多いです。

逆に、もし「ラベンダーが安眠に効くって聞いたから……」などと目当てが決まっているのなら、精油の使用を考えていくといいと思います。

送風式ディフューザー

ディフューザーの中には、風でエッセンシャルオイルの香りを拡散してくれる送風式のタイプもあります。

送風式は、超音波式ディフューザーと見た目が似ていることが多いですが、たいてい手のひらにのるポータブルサイズです。電源は電池式やUSB充電式が中心で、価格も3000円程度とリーズナブルになっています。

風といっても扇風機のようにビュンビュン回るわけではなく、あくまでパーソナルスペースの範囲に香りを広げる感じです。送風式は、アロマディフューザーの世界ではおだやかでお手軽な部類に入ると思います。ティッシュやストーンよりもうちょっと進みたい、という人に向いているのではと思います。

このタイプを買いたい場合は、箱を見て「送風式」と書いてあるかどうかをしっかりチェックするようおすすめします。

オイルディフューザー:オイルの香りを直接拡散!

私は長らく、アロマディフューザーといったら超音波式かスティック式だと思い込んでいたのですが、かなり調べ上げた後になって水を使わないタイプがあることを知りました。

一つ具体例としては、生活の木が出している「アロモア」という商品がそれです。水なしに、エッセンシャルオイルそのものを超音波で拡散します。「オイルディフューザー」というカテゴリ自体、一般ではあまり聞かないので、めずらしいタイプといえると思います。

「香りが水で薄まってほしくない」という熱心な人向けなのかなという印象ではありますが、覚えておいて損はないのではないでしょうか。

アロマランプ:インテリアとしてのおしゃれさ最高

ちょっと発想を変えると、「アロマランプ」というグッズもあります。ランプの熱でエッセンシャルオイルをあたため、揮発をうながして香りを広げるというものです。

ほっと心が休まる風情。インテリアとしてのおしゃれさは、ランプが最高だと思います。リラックスタイムにぴったりで、寝室のランプとして使う人も多いようです。

アロマキャンドル:もっとロマンチックにしたいなら

ランプのムードをもっと高めたいなら、キャンドルという手があります。本物の火の小さなゆらぎが、香りと相まって極上のリラックスタイムを彩ります。

おやすみ前が特におすすめでしょうか。火を使いますから、火の元、換気にはご注意を。

ルームスプレー

最後に紹介するのは、私が最初に手を伸ばしてハマるきっかけになったルームスプレーです。メーカーによって「フレグランスミスト(無印良品)」「ホームスプレー(Millefiori MILANO)」「ルームフレグランス(ロクシタン)」「ルームミスト」など名称はいろいろですが、ものとしては同じです。

使い方としては、部屋で高いところ、天井のほうへ向かって1~3回程度シュッシュッとスプレーします。いい香りが上から降ってくるような感じでしょうか。こうすることでミストがいい具合に拡散します。商品によっては、消臭などの効果が付加されています。

スプレーの場合、香りが消えるまでの時間は、上で紹介してきたエッセンシャルオイルやディフューザーと比べて最短です。

でも考えようによっては、それは短時間で部屋が普通の空気に戻るということでもあります。本格的にアロマテラピーを志しているのではなく、「ちょっと家での生活をおしゃれにできたらなぁ」という人には気軽でいいのではないでしょうか。

私はディフューザーのことを根掘り葉掘り調べた後になって、プロが調合してくれた芸術的なアロマをこんな手軽にシュッとふりまけるスプレーは優れているんじゃないかと思い直しました。

カジュアルな生活雑貨のお店で手に取ってみてもよし、専門店でプロの作った極上の香りを手にするもよし。私はいろいろ調べた末、スプレーは案外おすすめできる選択肢だと思っています。

まとめ―五感を使えるかんたんで貴重な趣味

以上、アロマグッズの使い方やディフューザーの種類などを解説してきましたが、いかがだったでしょうか? 私自身がやろうとして調べ上げたことを全部まとめたので、この中からあなたの生活環境に合った楽しみ方を見つけられたら幸いです。

立ち止まって考えてみると、現代人のライフスタイルは「頭」に大きく偏っているなと痛感します。

勉強や仕事が一日の大部分を占めているのはもちろん、余暇にもスマホに目を落としては文字を読んで、動画で誰かが言ってることを聞いて、絶え間なく情報処理をしている。そんな現代人にとって、100%感性だけを使うシーンは貴重ではないかと思います。

ただでさえ思考に偏った現代ですが、特に私は性格的にも理論と体系がなければ気が済まないタイプの人間です。なので「わぁーいい香り~」以上の意味がなく、それですべてだというアロマの世界は一種衝撃的でもあります。ゆるーいリラックスタイムには最高。自分の生活にはこういう瞬間もあったほうがといいなと感じています。自分の個性と真逆だから、よけいにその貴重さが目立って見えるのかもしれません。

最近では、高齢社会においてもアロマへの関心が高まっているところを見かけます。認知症の予防や進行抑止では、人としゃべる、計算をする、陶芸、ダンスなど様々な種類の刺激を受けるのが効果的なのですが、香りをかぐのはその一つになり得るようです。

五感、つまり視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚のうち、嗅覚はどちらかといえば忘れられているように思います。そんな忘れていた感覚から「いいな」を胸いっぱい吸いこめるのは、現代人の暮らしに彩りを吹かせる、幸せな時ではないでしょうか。

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著者・日夏梢プロフィール||X(旧Twitter)MastodonYouTubeOFUSE

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【更新履歴】

2022年5月20日公開。筆者がスマート加湿器を購入し、別途記事を執筆したので、本稿を2023年10月11日に更新しました。

代表的なメーカーリスト

無印良品 アロマ・ルームフレグランス(公式サイト内)

生活の木(公式サイト)

ニールズヤード レメディーズ(公式サイト)

Millefiori MILANO(伊・ルームフレグランスメーカー、公式サイト)

Levoit(米・空気清浄機・加湿器メーカー、公式サイト)

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