女性ボーカルのアニソン:かっこいい曲からバラードまで私が選ぶ16曲!

ポップミュージックシーンに欠かせないアニメソング、略してアニソン。これまでに多くのメガヒットが生まれ、世界中で愛されてきました。

今回は、女性ボーカルのアニソンの中から、私が好きだったり思うところのある曲と、以前友達が歌っているのを聞いていいなと思った曲を傾向別にリストアップしてみようと思います。YouTubeアートトラックがあれば動画を載せておきますし、カラオケでのちょっとしたアドバイスなども書いてみるので、ぜひ聴いて読んで楽しんでいってください!

目次

盛り上がる!かっこいいロック系アニソン

まずはかっこいいアニソン編。オープニングが浮かんできて期待が高まる、勇気が出てくる、そんな曲を集めました。順番はおおまかに年代順です。

ゆずれない願い(『魔法騎士レイアース』OP)

作詞:田村直美 作曲:田村直美・石川寛門 歌:田村直美

「ゆずれない願い」は90年代を代表するアニメソングのひとつといえるでしょう。『魔法騎士レイアース』の主題歌として登場人物の名前がちりばめられた楽曲となっていますが、ミリオンセラーの大ヒットとなりました。アニソンがアニメの枠を越えて音楽シーンを席巻するのは今に始まったのではなく、90年代からすでにあったことがわかります。

ドラムのきいたロックバンドサウンドが目立つ「ゆずれない願い」ですが、この曲はメロディとコードの流れに大きな魅力があり、未来をまっすぐ見つめる歌詞と相まって心にじーんと響いてきます。特に94年のオリジナルレコーディングは、最初のワンフレーズ「止まらない未来を目指して」だけで人を引き込む力があるんですよね。カラオケで歌う方は、出だしを誠実に歌ってみると、その良さがよりよく感じられると思います。

私にとって、「ゆずれない願い」は思い出深い一曲です。実は『魔法騎士レイアース』は見ていなかったんですけど(私は小さいころとても怖がりだったので、バトル系はもちろんほとんどのアニメを見られなかった)、中学のころ、給食の時間に放送委員がたまたまこの曲を流したのを聞いて感動したんですよ。それで友達に「これいいなぁ!」と話していたら、後日その友達がCDをプレゼントしてくれたんです。世界にたった一つのそのCDは、今でも大事な宝物。私の人生で「大事な歌」といったら「ゆずれない願い」になると思います。だから今回の特集でも一番に紹介することにしました。

Give a reason(『スレイヤーズNEXT』OP)

作詞:有森聡美 作曲:佐藤英敏 歌:林原めぐみ

夢に挑む気概、立ち上がる勇気。アニメのオープニングらしい魅力がつまった楽曲です。

「Give a reason」を聴くともらえる前向きな気持ちには、他のどんな曲とも違う特別さがあるように思います。その秘密は、「もがくように 抜け出すように」→「この力を 試してみたくて」とか、「傷つく事は恐くない」→「だけどけして強くない」→「ただ、何もしないままで/悔んだりはしたくない」というように、いろいろな気持ちが一段一段ステップを踏んで展開していくからなんだろうな、というのが私の結論です。みなさんはどんなふうに感じるでしょうか?

私は中学のころ、友達に連れて行ってもらって初めてカラオケに触れたのですが(それ以来カラオケが趣味になった)、「Give a reason」はその折に友達が歌っていたのを聞いて知りました。乾いた現実を前に何かを成し遂げたいという崇高さや、ちょっと不敵な感じがスパイスとなってかっこいいなと思います。

残酷な天使のテーゼ(『新世紀エヴァンゲリオン』OP)

外部リンク:残酷な天使のテーゼ(歌ネット)

作詞:及川眠子 作曲:佐藤英敏 歌:高橋洋子

『エヴァンゲリオン』を見たことなくても主題歌だけは歌える――それくらい有名なアニソンで、最近だと世界中の人が「歌ってみた」動画を投稿していますね。ヒットというレベルを超越したアニメソングの金字塔ではないでしょうか。

音楽的にはマイナー調でダークな魅力がありつつ、バックのオルガンとコーラスには「残酷な天使のテーゼ」にしかない雰囲気がありますよね。あまり気張らず、その雰囲気とサウンドに素直にのってしまえばいかにもそれっぽく、かっこよく決まると思います。

私の思い出はこれまた初めてのカラオケでのことなんですけど、友達が「残酷な天使のテーゼ」を歌っている最中、私はトイレか何かで席を外していたんですよ。それでルームに戻ったらちょうど曲がラストにさしかかっていたらしく、私がドアをバッと開けた瞬間、「神話になれ」で視線が私に集中。「神話になったよ!」とみんなで爆笑したのでした。

ちょっと気になり心がざわめいたので、私は「『エヴァンゲリオン』っておもしろいの?」と質問を振ってみました。するとアニメに通じた友達は一言、「向かないと思うよ?」 即答でした。私のことをよく理解している友達の答えがそれなんだからそうなんだろう。私はすっかり納得し、だから『エヴァ』には今なおノータッチなのですが、「残酷な天使のテーゼ」は全部歌えるようになりました。その音源をかければ、初めてのカラオケルームのにぎやかで楽しい思い出が昨日のことのようによみがえってきます。

バトルフロンティア(『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』OP)

作詞:Rie 作曲:Rie 歌:高屋亜希那

ホットなロックでボルテージ爆上がり! 「ウーイエ!!」と叫んでガンガン・ドンドン進むのが気持ちいい、カラオケを盛り上げたい方に特におすすめな一曲です。

テレビアニメシリーズだけでなく、歴代ポケモン映画で人気の高い『波動の勇者ルカリオ』のオープニングとして使われています。主題歌に合わせて描かれるポケモンバトルは胸が焦げるほどテンション上がりますので、気になった方は要チェック。『波動の勇者』では「バトルフロンティア」のロックテイストが作品全体を通じて少しずつ、形を変えて使用されており、音楽が様々な表情をみせてくれるところがまた興味深いです。

Together(『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』OP)

作詞:D&Pプロジェクト 作曲:Rie 歌:あきよしふみえ

「イエイ・イエイ・イエイ・イエ!!」で無条件に盛り上がるアップテンポナンバー。前、前、後ろ、後ろ、と思わずステップを踏みたくなるノリのよさが魅力的で、実際に歌ってみると、聴いた時以上に疾走感があって爽快です。みんないっしょに合いの手を打てる箇所も多いので、これまたカラオケを盛り上げたい人にうってつけです。

アニソンの世界では、アニメに合った歌詞にするか、それとも関係ない一般の楽曲をタイアップするか、どちらがいいのかは議論のテーマですけど、「Together」はバリバリの前者です。アニメ内の用語がふんだんに盛り込まれているのです。たとえばサビの「アクアジェット」や「きりばらい」はポケモンの技名ですし、「テンガン山」は作中に出てくる場所、「時空」はシンオウ地方のキーワードですね。「Together」の良さは、そういったアニメ内用語が歌詞の中で自然になじんでいるところだと思います。「モヤモヤ気分 きりばらいして/ロッククライム ほら乗り越えたら」などと一般的な表現として成り立っており、かつ、生きている実感と躍動感にあふれた歌詞になっている。作詞は「D&Pプロジェクト」ということで、つまり本作のためだけに作られた楽曲なんですけど、その方向でうまくいった例ではないでしょうか。

紅蓮華(『鬼滅の刃』OP)

外部リンク:紅蓮華(歌ネット)

作詞:LiSA 作曲:草野華余子 歌:LiSA

『鬼滅の刃』の主題歌である「紅蓮華」は、アニメの枠にとどまらず2019年の音楽シーンを席巻しました。年と時代を象徴すると言っても過言でなく、末永くアニソンの代表曲として歌われていくだろうなと思います。

さて、カラオケのアドバイスですが、まずAメロは早口です。もし気軽に歌って楽しみたいなら、あまり力を入れず、たとえ舌がもつれてもガン無視してノリでノリきるほうがかっこよく決まるのでおすすめです。一方、もっと本格的に「紅蓮華」をモノにして上手になりたいという方は、この部分をリズム打ちしてきちんと理解すること、そして実際に舌がまわるか練習しておくといいでしょう。滑舌は歌唱とは少し別な技能ですからね。

サビのメロディでは、「消せない夢も」の「な」の音。この音が所定の高さまで上がりきるとグッとかっこよくなります。なので、歌が始まる前から「せ」から「な」の音にジャンプする心づもりでいることをおすすめします。あとは高音なのですが、こちらについては後述します。

「紅蓮華」はサビで「世界に打ちのめされて負ける意味を知った」とある通り、根底に敗北があるアニソンです。しかもそれは、一発ですべてを失って、もう二度と取り返しのつかない敗北……。『鬼滅の刃』といえばTwitterで「流行るものはやっぱり面白いんだよね」なんて話している人を見かけたのですが、私は「紅蓮華」もそうだよなと思っています。「夜の匂いに空睨んでも/変わっていけるのは自分自身だけ」「逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい」「簡単に片付けられた 守れなかった夢も/紅蓮の心臓に根を生やし この血に宿ってる」など、歌詞で描かれる敗北から立ち上がる姿はリアルで、筆に実感が伴っており、説得力があります。

心に響く…バラード系アニソン

以上、私が選ぶかっこいいアニメソングを全6曲紹介しましたがいかがだったでしょうか?

かっこよさはアニメソングの大きな魅力ですが、ロックサウンドで夢と勇気を叫ぶだけがその世界ではありません。次は、心に響くバラード編をお送りします。

風といっしょに(『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』ED)

外部リンク:風といっしょに(歌ネット)

作詞:戸田昭吾 作曲:たなかひろかず 歌:小林幸子

一歩一歩広い世界へ踏み出していく、ポケモンの世界を一から十まで体現した一曲。ミュウツーファンの間では永遠の名曲に列している人も多いらしいですね。

音楽的には、サビ直前までファとシを抜かす演歌の「ヨナ抜き音階」になっているところが特徴的。また、個人的にはラストのサビ「大地ふみしめ どこまでも ゆこう」の部分のバックのストリングスのからみ方は言葉で言い表せないくらい好きです。ストリングスのパートだけ何度も何度も耳をそばだてたりしました。生きることを歌う深い歌詞はもちろん、作曲・編曲の妙も光った楽曲だと思います。

陽のあたる場所(『仙界伝封神演義 封神百科』ED)

作詞:米倉千尋 作曲:米倉千尋 歌:米倉千尋

この曲は『封神演義』ファンの友達から教えてもらって知りました。

7分近い壮大なバラード。ですがあまり重くはなく、実際歌ってみると意外にバンド的なサウンドなのでちょっと驚いたりします。編曲は映画音楽などを手掛ける作曲家に依頼したそうですね。

カラオケにハマると、誰もが次には「うまくなるには?」と考え始めるもの。私もご多分に漏れず、カラオケの精密採点を凝視したり、ボイトレ本をあさったりしたんですけど、ここで向き合うことになるのは自分の個性なんですよね。歌詞の内容やサウンドが好きか、歌いたいと思えるかは当然の前提ではあるんですけど、自分の声質や声域、心や人柄に合うかどうかはどんどん大事になってくる(ちなみに私の声はロックにはまるで不向き。だから上記ロック系アニソンを歌ってもかっこよくはなりません……)。また、ボイトレでは「完コピ」がすごく効果的だと言われますけど、では自分だったらどの音楽ジャンルの誰の何を題材に選ぶのか。たとえ世界の歌姫でも、自分にそうなりたいという希望がないなら良いお手本にはなりません。言い換えれば、自分にとっての理想の歌い方を見定めていくことになるのです。

しかもカラオケだけでは飽き足らず、私はその後、自分で作詞作曲に踏み出します。そうなれば「自分はどういう音楽をやりたいのか」は永遠の問いになる。音楽の楽しさの一つは、自分探しなんだと思います。

こうやって自分に合う歌を探し続けて、私は「音楽として」一番好きな既存の楽曲は「陽のあたる場所」なのではないかと思うようになりました。自分はこんな音楽を書いて、こんな歌唱をしたい、そのモデルとして大事に聞いています。

小さきもの(『劇場版ポケットモンスター 七夜の願い星 ジラーチ』ED)

外部リンク:小さきもの(歌ネット)

作詞:三浦徳子 作曲:山移高寛 歌:林明日香

ポケモン映画の壮大なエンディングテーマ。世界自然遺産・武陵源をモデルとした大自然の絶景と星空を背景に、深い歌声が響きます。歌詞の「ふわり舞い上がれ」のところで綿毛が空に舞い上がる映像は私のイチオシ。ポケモン映画ファンの間でも人気な一曲です。

歌では自分に合うかどうかが大事になってくると言いましたが、それは自問自答だけで見つけるものではありません。周りの人の意見はとても参考になります。「小さきもの」は私が友達から「合ってるね」と言われた曲。それもあって、私は長年持ち歌として歌っています。

そこに空があるから(『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』ED)

作詞:渡辺なつみ 作曲:三留一純 歌:江崎とし子

ポケモンアニメシリーズのエンディングテーマ。三拍子にアジアンな曲調が個性的で、胸にじーんと沁みわたってきます。

壮大すぎず、高音も出てこないけれど心ゆさぶる感動的な楽曲。なので「自分にも十八番があればいいのに……」と悩んでいる人にはもしかしたら秘宝かも……と思いますよ。

「そこに空があるから」は、進め進めだけがアニソンではないのだと教えてくれる一曲です。人は、いつもフルスロットルで夢へと駆けていけるわけではありません。頑張るばかりで疲れる時だってある。傷つくことも、迷うことも……。この歌は、流す涙が奇麗です。青空はうるわしく、生命はみずみずしい。浄化のエンディングというのも、一日の終わりに似つかわしいかもしれません。

気分さわやかポジティブアニソン

アニメソングではロック系と並んで壮大なバラードも花形ですが、もっと軽いタッチでもいい曲ってありますよね?

次のテーマはさわやかなアニソン。3曲選びました。

となりのトトロ(『となりのトトロ』主題歌)

外部リンク:となりのトトロ(歌ネット)

作詞:宮崎駿 作曲:久石譲 歌:井上あずみ

スタジオジブリの代表作、みんなおなじみのトトロです。夢いっぱいの世界観が、のびやかなメロディにのって描かれます。

「となりのトトロ」は声域と音程が女性ボーカルにとってほどよいので、音程感覚をつかむのにぴったりだと思います。たとえばおなじみ「となりのトトロ トトロ トトロ トトロ」の部分は「ドレミファソミド ソファレ ファレシ ファミド」の距離感。むずかしすぎず、速すぎず、音程の行き来がほどよいです。最高音は最後のサビ繰り返し出てくる高いレの#。そこまで無理なく、のどを痛める心配も少ないです。私は、カラオケの一曲目はトトロと決めています。さわやかさと愉快さのバランスといった作風もそうですが、声のウォーミングアップにちょうどいいからです。

YUME日和(『ドラえもん のび太とワンニャン時空伝』挿入歌・ED)

作詞:小幡英之 作曲:宮崎歩 歌:島谷ひとみ

「YUME日和」は、歴代ドラえもん映画のなかでも感動作として名高い「ワンニャン時空伝」のエンディングを晴れやかに飾っています。実は作中で、人気歌手のシャミーちゃんがステージで歌う劇中歌としても登場します。

「ワンニャン時空伝」はドラえもん映画25周年を記念すると同時に、それを区切りに声優および制作メンバーが世代交代するという大きな節目でした。明日がまた幸せでありますように、と願いを空に届けるようなエンディングは、ドラえもんの未来へ希望を引き継ぐかのようでした。私は同作を劇場で観たんですけど、映画館を出る時の晴れやかさはとても印象に残っています。

悲しみをやさしさに(『NARUTO-ナルト-』OP)

外部リンク:悲しみをやさしさに(歌ネット)

作詞:tetsuhiko 作曲:tetsuhiko・Tomoji Sogawa 歌:little by little

描く方向性が内面的だといわれる『ナルト』のオープニングテーマ。まだ泣いてばかりで歩き出せていない、そんな心にそっと寄り添うかのようなやさしいメロディラインが素敵です。聴いたり歌ったりしていると、自分にとって「大事なもの」は何なんだろう……などと考えさせられたりもします。

メロディは全体的にソフトで極端さはないので、よく聞いておけば歌いやすいと思います。ただ転調、特にラスト前の「涙の後はなぜか吹っ切れてた」からの部分はことのほか難しいため、もしかしたら途中で音を見失い「あれっ?」と迷うことがあるかもしれません。なので持ち歌として大事に歌いたい方は、最初から最後までキーボードで音をとってみるといいと思います。

「悲しみをやさしさに」は、友達が「『ナルト』はいい曲ぞろいですごいんだよ」と貸してくれたベストアルバムで初めて聴いて知りました。心の琴線にふれて、「なんていい歌なんだろう」とため息が出たのを覚えています。当時はCDレビュー等でも「『ナルト』のアルバムはヒット曲集のようだ」などとよく言われていて、今思えばアニソンが一般の音楽シーンで大きな影響力を持つようになった一つのきっかけだったように思います。

一目置かれる?変化球的アニソン

以上ここまでは、かっこいいロック系、壮大なバラード系、気分のいいさわやか系と3つの傾向に分けて紹介してきました。が、アニメソングの世界にはそのどれでもないけれど、強烈な印象を心に刻む個性的な歌もあるんですよね。

ここから3曲は、私が衝撃を受けたり、いろいろ考えさせられた変化球的アニソンです。あなたは何を感じ、どう考えるのでしょうか……?

近道したい(『ぼのぼの』ED)

作詞:須賀響子 作曲:山川恵津子 歌:須賀響子

「のんびり過ごしたい」とアコギサウンドに気楽なタッチで歌いながら、中身は衝撃的でさえある――『ぼのぼの』エンディングテーマ「近道したい」は、アニソンとしてある意味伝説の一曲だと思っています。

アニメソングの大部分は、夢に向かう強い意志やあきらめたくない気持ちを歌っています。性質上そうなるんですよね。シチュエーションによっては敗北や悲しみ、絶望、後悔や迷いなどの心情もこまごまと織り込まれていて、それもアニソンの魅力だと思っているのですが、いずれにせよ自分の意志で前に進んでいくことは当然の前提になっています。

だけど「近道したい」で歌われるのはその逆です。苦労はしたくないな、幸運が降ってきて幸せになれたらいいよね、と……。そして、それはなにも深刻にアンチテーゼを訴えているのではなく、飾らないありのままの気持ちをふんわり吐露したようなタッチ。そんなふうに鼻歌まじりでつぶやいていった先は、2番サビ「考え過ぎずに気楽に歩きましょう」、ラストは「いろんな行き方探して歩きましょう」で結ばれる。落としどころにも思わずうなります。

物事には別の見方がある。自分とは違う考え方がある。心に浮かんでくる気持ちに対して「だめ」と決めつければ、見落としてしまうものがある。「近道したい」は「常識」とは別の見方、考え方を示してくれる、世にも貴重なアニメソングだと思います

前向きロケット団!(『ポケットモンスター』ED)

作詞:戸田昭吾 作曲:たなかひろかず 歌:ロケット団(ムサシ・コジロウ・ニャース)

世界の人気悪役、ムサシとコジロウによるギャグ・デュエット! ニャースとソーナンスも参加して歌を盛り上げます。最初から最後まで彼ららしさ全開の「前向きロケット団!」は、ポケモンから生まれたアニソンの隠れた名曲ではないでしょうか。

底ぬけの明るさには度肝をぬかれます。ちゃんと反省会はするんだけども、「くよくよタイムなんて5秒でじゅうぶん」、今日の負けも「そんなことより」と一蹴できちゃう前向きさにはもはや脱帽。趣旨的にはギャグなんですけど、歌詞をよくよく追っていけば、いい言葉がたくさん詰まっていることに気付きます。そして2番は楽屋ネタ全開! ロケット団の愛されキャラぶりを堪能できます。

心の琴線にふれる感動の名曲とは全く違う意味で、私はこれもまた「いい曲」なんだと思っています。毎週毎週「やな感じー!」でキラーンとふっとばされてるのに、それでも全然あきらめない、全然暗くない、また次の週にはニャースの妄想という名の希望がむくむく生まれてるって、すごいことじゃないですか。

遙かな贈りもの(『デジモンフロンティア』挿入歌)

外部リンク:遙かな贈りもの(歌ネット)

作詞:大森祥子 作曲:千綿偉功 歌:和田光司&AiM

大人になってから音楽への興味でデジモンのベストアルバムをあさっていて衝撃を受けたデュエットです。おそるべし、アニメソングはここまで言えるのか、と。

2番の冒頭「壊れかけた星」と言いたくなるくらい現実は退廃していて、そんな世界に思うことはあれど、じゃあ何ができるんだと問うたら自分だってその中でもがいてる一人で、自分のことすら守れるかどうかわからない有様。だけど、しかたないんだ、こんなもんなんだとあきらめきれるかといったら何故かためらってしまう、人間にはそういう部分あるよなと思います。

遙か未来にみんなで笑っている、そんな漠然とした願いと照らし合わせて矛盾が出るようなことはやっぱり「間違い」で、その未来に通じ得る道を選べば間違いない――私はそんなふうに解釈しています。

男性ボーカルの曲は歌えない?~キー変更のすすめ

さて、私が初めてカラオケに連れて行ってもらった時のこと。BUMP OF CHICKENのファンだった幼なじみの友達が、彼女の番に『天体観測』を予約しました。ところがいざ演奏が始まってみると、不自然なほど低い声を無理に出そうとして、歌いにくそう、苦しそうにしていた……そんな光景を今でもよく覚えています。

彼女と同じように、かっこいいから歌いたいアニソンがあるんだけど、男性ボーカルだから低すぎる、あるいはうわずって出なかったりしたのであきらめた……という女性はいないでしょうか?

待って、あきらめないで! 男性ボーカルの曲でも、カラオケのリモコンの「#」「♭」ボタンでキーを変更すれば必ず歌えるようになります。しかも、即座に、です。自分の声の高さは変えられませんが、だったら演奏の高さを変えてしまえばいいんです。

ここでは、私ならキーをどう上げ下げすれば歌えるか、有名なアニソン2曲で実際に試して載せてみます。女性といっても声域や歌いやすさにはかなり個人差があるんですけど、だいたいの参考にはなると思います。ぜひ参考にして、次回からは大好きな歌を思う存分歌ってください。

Butter-fly(『デジモンアドベンチャー』OP)の場合

不動の人気アニソン「Butter-fly」は、私の場合、原曲より#4にするといちばんのびのび歌えます。#3でもいいかな?

女性で「『Butter-fly』歌いたいけど男性ボーカルだから声が出ない……」と悩んでいる方は、予約の段階でとりあえず#2か#3に設定してみるのをおすすめします。それで歌えるようになったなら、もう1つか2つ上げてみて、より歌いやすくなるかどうかを試してみるといいでしょう。

自分に合ったキーが見つかったら覚えておけば、次回からはもうバッチリですね!

GO!!!(『NARUTO-ナルト-』OP)の場合

「気持ちいい!!」と人気な「GO!!!」は、私の場合#5でちょうどです。かなり上げますね。

大胆なようですが、こうやってキーを自分に合わせることがカラオケをのびのび楽しむ極意です。

「GO!!!」の場合、かっこよく決めるカギはラップパート。迷って勢いを落とさないように、あらかじめ歌詞を頭に入れておくといいでしょう。

上げてだめなら下げてみる

上で紹介したのは、両方とも「キーを上げれば歌える」という話でした。でもなかには反対に、キーを下げてはじめてしっくりくる楽曲もあります。

たとえばアニメソングではありませんが、先ほどの『天体観測』は、私の場合♭3でちょうどです。(嗚呼、あの時バンプファンの友達に教えてあげられたらよかったのに……。)

こればかりは楽曲次第、そして歌う女性の声次第です。上げてだめなら下げてみる。どこかには必ず自分に合うキーがあるので、上げたり下げたりいろいろ試して見つけるといいでしょう。

女性ボーカル曲でもキーを変更するのはどんな場合?

以上のように、女性が男性ボーカルの曲を歌う極意はキー変更にあります。オケのほうを自分に合わせれば、男性シンガーの歌でもちゃーんと歌えるのです。

では、女性が女性ボーカルの曲を歌う場合にはキー変更は無用なのか? ……といえば、そうではありません。場合によってはとても有効で、カラオケを快適に、安全にしてくれます。

出ない高音は無理しないのが上手の秘訣!

キー変更する理由といえば、まず高音です。

「紅蓮華」の場合

たとえば上記で挙げた中だと、「紅蓮華」の最高音は「紅蓮の華よ」の「な」で、高さはG5、つまり高いソに達します。

……高いファなら合唱曲のソプラノパートでも見たことがあるのですが、高いソとなったらボイトレを積んでいなければまず出ません。もっとも、音域の得意不得意にはかなりの個人差がありますし、必ずしも高さと難易度が比例するとは限らないのですが(たとえば私の場合、最も音程の行き来がしにくいのは高いレあたりで、それを越えたほうが出しやすかったりする)、たとえ「出せるよ!」という人でもこの高さをウォーミングアップなしにいきなり歌うのは危険です。キーを♭2くらいまで下げるのは賢い選択だと思います。

しかも、歌の決め手は最高音だけではありません。「紅蓮の華よ」の「な」ばかりに気をとられて、半音下りる「よ」がテキトーになってはいませんか?

声は、コントロールがきいていなければ映えはしません。あこがれの女性シンガーをまねして原曲キーに執着するより、無理のないキーでしっかり歌ったほうが周りにはずっと上手に聞こえます。(ただ「紅蓮華」に限って言うなら、キーを3つも4つも下げると今度は低音、「走馬灯に酔う」の「う」が出なくなるという問題が……。この点、もしあなたが気楽にカラオケを楽しみたいだけなのであれば、出ない高音、出ない低音は出そうとしないでムシ! 「あとはみんな脳内補完して!」くらいのノリでいるほうが気持ちよく楽しめると思います。)

女性ボーカルの曲を女性が歌う場合でも、ちょっと歌いにくいなと感じたら、自分に合うキーが見つかるまでいろいろ試してみるといいでしょう。

本当に怖いのどの痛み

カラオケファンの間では、原曲キーで歌えることが勲章だというような風潮がなきにしもあらずです。

しかし、これが間違いのもと。くわしくはボイトレのまとめで書いたのでそちらを参考にしてほしいのですが、

リンク:自宅ボイトレ15年のまとめ:高音、筋トレ、苦手克服、意見の違いを整理整頓!

無理な高音は、のどを壊すリスクと隣り合わせなのです。

カラオケ人気を背景に、最近は、のどをしぼって高音を無理やり出すうちにのどが痛くなり、耳鼻科に行ったら声帯にポリープができていた……というシャレにならないケースが増えているそうです。声帯のポリープはガンではなく、腫れ物やタコのこと。原因はズバリ、声帯のこすれすぎです。声帯が炎症をおこしてガラガラ声になってしまった、ヒリヒリする、という段階にとどまっているなら、だいたい3日ほど声を出さないでいることで鎮静化していきます。が、ポリープまで重症化してしまったら残る手立ては手術のみ。……真っ青になるでしょうが、手術の書類にはサインするしかありません。

上手に聞こえるし、音楽にくわしい雰囲気をまとえるし、手術も事前に防げる――女性ボーカルの高音で無理をせず、キーを下げるのは一石三鳥です。ぜひこれを考慮して、カラオケを安全に、より楽しんでもらえればと思います。

自分に合ったキーを見つけるのが上手の秘訣

と、ここまでは高音で無理をしないためキーを下げる話をしてきました。

でも実は反対に、女性ボーカル曲でさらにキーを上げるというのもアリなんです。

一口に女性ボーカルといっても、歌手によって声域や声質はいろいろです。渋い声に魅力があり、かなりの低音域を歌うシンガーもけっこういるんですよね。

この記事で紹介した中で言うなら、私は「そこに空があるから」ではキーを1つか2つ上げて歌います。そのほうが私にとって歌いやすいし、自分の声に合っているからです。

キーは自分次第、自由です。プロの歌手はみな、それぞれ、自分がいちばん輝けるキーで楽曲を制作しています。「好きこそものの上手なれ」ではないですが、自分がいちばん上手に歌えるのは、ラクに、のびやかに、楽しく歌えた時。「歌は楽しむものだ」ということは、いつでも覚えていたいですね。

結びに―アニメソングの良さとは

以上、私が選ぶアニソン16曲はいかがだったでしょうか?

こうして筆を進めていると、その歌を知った時のことが心に鮮明によみがえってきます。歌自体からもらった感動はもちろん、アニメの映像や、映画館の風景、空気感、そして友達と笑った思い出……。大事な歌は様々な思い出によって肉付けされて、心の中にずっと流れ続けるのだと思います。

特にアニソンというジャンルは、夢や希望、そして勇気を届けてくれるところに大きな特徴があります。作品のストーリーと並走するゆえ、歌詞に描かれる喜怒哀楽はどれも豊か。あらためてその深さを感じました。

音楽としてもサウンドは多様です。最近では新しいボカロテイストがまざった曲も耳に入ってくるようになりました。私はポップミュージックのトレンドを追っていく上でもアニメソングは要注目だと考えています。

あなたはどの歌が、どんなふうに好きですか?

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