腐り腐って、本当はもう日常にないから

日常が続いているように見えます。私たちは危険を感じることなく街を歩いていますし、店の棚にはいつでも色とりどりの商品が並んでいます。当たり前の暮らしがあるかのようです。

しかし現在、日本は民主主義国家ではないと言って過言でありません。気づいているいないにかかわらず、客観的には、現在の日本は独裁国家です。

国家権力に歯止めをかけて我々を守ってくれる憲法が、軽視、ひどければ無視されているからです。

異例な強行採決によって成立したいわゆる共謀罪法に関して、それに基づいた警察の活動はまだ耳に入っていません。憲法違反となるおそれから、実際の運用には慎重にならざるを得ないからです。しかし共謀罪法は、警察が我々市民に対してその気になれば何でもできる根拠であるということに、変わりはありません。違憲な法律は無効(憲法98条)だとはいえ、我々はその憲法という守りを失いかけ、極めて危険な状況に陥っています

また、次から次へと汚職が続き、日本の政治は腐敗の一途をたどっています。

森友学園問題は、首相の友達が首相をあがめ首相夫人を名誉校長とあおぐ小学校を開く時に、9億5600万円する国の土地を8億円以上も値引いてもらい、その後さらに地中埋蔵物の撤去費用として1億3000万円以上支払ってもらったという事件でした。つまり、10億円近くする土地も、首相のお友達なら桁違いの約200万円。元値と比べたらタダであげた/もらったも同然という暴挙です。加計学園問題は、これまた首相の友達が、省庁や地方自治体を裏で動かしてもらい、無理なはずの認可を通してもらったという、破廉恥な汚職事件です。森友学園・加計学園は大きく取り上げられていますが、実はこれら以外にも、安倍首相の関係者が特権的扱いを受けた事件は報告されています。

この国には、1億2千万人以上の、様々な、あらゆる人が暮らしています。すべて公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではありません(憲法15条2項。役所の職員だけでなく、議員や総理大臣も公のために働く公務員です)。それなのに、首相の周りのごく少人数が、国家の財産や制度を、好き勝手に動かし、回しているのです。

安倍政権の憲法無視、国家の私物化、権力の私物化、そして腐敗は、決して許されるものではありません。

同時に、我々市民も、このような独裁政権が誕生してしまった原因を深く検証し、反省し、二度とくり返さないよう学ぶことが、未来を守るために必要です。

安倍政権は、我々国民の自由や権利の数々、そして、日本の民主主義国家だという国際社会での立場を破壊しました。いわば我々が生活する地面を腐らせ、穴をあけたのです。実は日常はすでに壊され、我々は現在、安倍政権下という非常事態にあります。

事実上の独裁政治に対してノーを突きつけ、民主主義および立憲主義を復旧することが、早急に求められます。それを実現する方法とは、一人でも多くの人がどんな形であれ声をあげることです。私はこの場において、日本国民の一人として、安倍政権の暴政に断固として抗議し、退陣を求める旨、および民主主義・立憲主義を取り戻さんとする旨を表明します。

(更新:憲法集会の写真をアップロードします。)

2018年憲法集会に集まる人々
有明防災公園で行われた憲法集会の風景(左手に見えるのは東京ビッグサイト)
2018年憲法集会立憲民主党など政党代表の講演
各政党、憲法学者、様々な団体の講演がありました。
自分の手作りプラカード。去年のものをまた持参しました。

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提言:「北朝鮮のようにはなりたくない!」 – 2017年の憲法記念日に寄せた提言です。昨年に続き今年も、誤解をおそれず、実感に即した言葉で声明と提言を発表しました。

【緊急声明】共謀罪法に反対します – 緊急で声明を出しました。

がっかりする気持ちと、実際にどんよりすることは違う。OK? – 2017年10月の衆議院総選挙直後の声明です。すべてくだけた文体で書きました。

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リンク集

もっと知りたい、勉強したい方のために、役立つリンクをリストアップしておきます。

日本国憲法 – 総務省の法令検索のページです。憲法の原文を、いつでも無料で読めます。

法学部では、芦部信喜先生の『憲法』が「基本書」と呼ばれ、最も定番な教科書として読まれています。「そもそも憲法って?」という方には、こちらをおすすめします。

他だと樋口陽一先生の教科書も興味深いです。

財務省HP 決裁文書に関する調査について森友学園事件における文書の書き換え前と書き換え後の比較が載っています。いわば事件の現場です。PDFなのでダウンロードできますので、お好きな時にどうぞ。

平和憲法のメッセージ(早大・水島朝穂教授HP) – 早稲田大学の憲法学者・水島朝穂先生のホームページです。「直言」はなんと毎週更新で、法学現場の専門的かつ時事に関するライブ感あふれる記事が存分に読めます。1997年から続く老舗サイトです。